#大人のための夏の文庫100冊
夏ですね!? 冷夏と言われていた日々も何のその、灼熱地獄と見まごうような暑い日々がやってきてしまいました。あかん。お元気ですか、夏バテにやられていませんか。
私事で恐縮なんですけれども、わたしにとって今年は「社会人になってはじめての年」でして……気づいたんですけど、そう、社会人には、夏休みが、ない!!
いや夏休みありますけどね。お盆ばっちり1週間お休みしますとも。でも、わたしの知ってる夏休みは、すくなくとも1ヶ月以上あり、なんなら2ヶ月くらいあり、「今日も暑いなあ」と顔をしかめながら冷房のきいた部屋でアイスを食べる日々のことなのですよ! いやーあの夏休みはもう一生やってこないのか。社会人、無残。
しかし社会人にも夏休みをー! と嘆いても休みは変わらないので(まるまる2ヶ月社会が動かなくなったら困りますからね)、ちょっと夏っぽいことをご提案したいなと思います。やっぱりほら、学生時代の夏休みっぽいことをすることで、擬似夏休みを送れるってこともあるでしょう。
学生時代の夏休み……に欠かせないものといえば、そう、文庫レーベルの「夏の100冊」を堪能することではないでしょーか。
夏になると本屋に並ぶ、新潮文庫、角川文庫、集英社文庫の「夏の100冊」。
でもあれって、「学生さん向けの夏の100冊」じゃないですか!
大人向けにも、あればいいのになーと思い、あればいいのになーならつくってしまおう! というわけで、選んでみました。夏の……100冊、前半戦。
学生さんだけに独占させてちゃかなしい、大人も夏に読みたい文庫本を選んでしまえ!
あなたなら、なにを選びますか?
夏には恐怖で対抗。怖いものばっちこい~編
やっぱり夏には怪談話、っていうか冷房の効いた部屋でこわい話を読むのがわたしは大好きです! ラブ! 実は読んだことのなかったあのホラー映画の原作本、あるいはちょっと変わって時代物の幽霊話? 恐怖は夏を追い越してゆく、はずだ。
1『ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編』 スティーブン・キング(新潮文庫)
2『旧談』京極夏彦(角川文庫)
3『百日紅』杉浦日向子(ちくま文庫)
4『葬儀を終えて』アガサ・クリスティ(ハヤカワ文庫)
5『キャリー』スティーブン・キング(新潮文庫)
夏には青春で対抗。大人だって青春を思い出すぞ~編
まあそうは言っても、夏ってどこか青春の季節ってイメージがあって、ええ、これから花火を見に行くであろう浴衣姿の女子高生とか、プールバッグをもった小学生たちとか、見るときゅんとしてしまうよね……。というわけで思い出そうあの頃の夏を。記憶は虚偽になっても構わない、やっぱり青春、夏の物語たちを選びましたとも。あ、大人の青春モノも入ってますよ。
6『夏が僕を抱く』豊島ミホ(祥伝社文庫)
7『放課後の音符』山田詠美(新潮文庫)
8『know』野崎まど(ハヤカワ文庫)
9『夏のロケット』川端裕人(文春文庫)
10『蝿の王』ウィリアム ゴールディング(ハヤカワepi文庫)