それほど親しくない人、一回か二回会っただけの人から、突然こんなLINEが来たらどうでしょう?
「よ、●●ちゃ~ん、ちょっと元気ないんじゃなーい?」──
「おつー。今度飲みに行こうよ。○○ちゃんに癒やされたいなあ」──
びっくりしますよね。なれなれしくて、ぞっとします。
セールスの電話やしつこいナンパであれば、「いやです」「どなたですか?」「やめてください」「通報しますよ」で済むわけですが、ちょっとした仕事の相手などだと、そうもいきません。むげに断ると、「失礼だ」と相手を怒らせてしまうかもしれません。
かといってここで受け入れてしまうと、のちのちめんどう。今後、こういう気持ち悪い連絡が頻繁に来るかと思うと、生きた心地がしない……。
いったいどうすれば、なれなれしい相手をやんわりと遠ざけて、自分の平和を守れるのでしょうか?
◆距離が近い。近すぎる!
なれなれしい人たちに共通するのは、「距離感がおかしい」ということ。
この人と親しくなりたい、いろんな話をする間柄になりたい……。そう思った場合、人はゆっくり時間をかけて、心理的な距離を近づけていきます。知り合って何ヶ月かたってから、ようやく「軽く飲みにでも行きませんか?」と言ってくるのが普通。
ところが、こういう人たちはそこがズレている。
びっくりするほど早いタイミングで近づいてくる。しかも、ちょっと近づいてくるならまだしも、距離が近すぎる。
だからこっちとしては、本能的に「やめて」「来ないで」と拒絶したくなるというわけです。
悪気はないので、余計たちが悪いですよね。
単にあなたと仲良くなりたいだけ。すでに仲良しと勘違いしているだけ。ただのうっかりものです。でも、こっちとしては気持ちが悪い。悩ましいです。
ですが、ここで強調しておきたいのは、気持ち悪いものは気持ち悪い、ということ。
コミュニケーションの基本として、「受け手が思うことがコミュニケーションの結果」というものがあります。
要するに「あなたが気持ち悪いと思ったら、気持ち悪いと認定していい」ということです。相手の意向は知ったことではありません。悪気があろうとなかろうと、気持ち悪かったら、断固、拒否しましょう。
……と、建前は、そうなわけですが、問題は、無難な遠ざけ方。事を荒立てずにお引き取り願うためには、どうすればいいでしょうか?