雑務8割・研究2割が日常化 研究者を襲うストレスの正体

研究現場では今、ストレスで持病を悪化させたりするケースが急増しているという。国立大学の准教授が匿名で、管理志向が強まる現場の疲弊を語る。

日本の研究現場はストレスだらけと、この准教授は語る(写真はイメージです)

 私は国立大学と、大学が共同利用する研究機関の准教授を兼任している。最近、私の周りではストレスから持病を悪化させたり、海外研究から帰国したが、「こんな環境では研究に身が入らない。海外に戻りたい」と嘆く研究者が増えている。

 理由は簡単だ。研究者としての本来の職務を全うできない状態が日常化しているからだ。ほとんどの研究者が、雑用7~8割、研究2~3割の状態にあり、研究時間も細切れで身が入らない。

 旧国立大学の独立法人化以降、大学に渡される運営交付金は年々削減されてきた。その一方で「競争的資金」に頼る流れが定着した。しかし研究者にすれば競争的資金は、申請書や報告書をまとめたり、ヒアリングに対応するのに時間を取られ、雑用がどんどん増加するだけに終わっている。

 そのことが研究者と事務職員との対立も生み出している。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

週刊ダイヤモンド 2018年12/8号 [雑誌]

ダイヤモンド社
ダイヤモンド社; 週刊版
2018-12-03

この連載について

初回を読む
日本人はもうノーベル賞を獲れない

週刊ダイヤモンド

21世紀に入ってからというもの、米国に次ぐ数のノーベル賞受賞者を輩出している日本だが、実は科学技術立国の足元は驚くほど揺らいでいる。近年の科学技術政策の実態を知る関係者ほど、「このままではもうノーベル賞など期待できない」と嘆く。どうい...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード