若き「研究労働者」に自由を 基礎研究にリスペクトを!

【インタビュー】
ノーベル賞学者かく語りき①
梶田隆章(2015年 ノーベル物理学賞受賞)

●東京大学宇宙線研究所所長
かじた・たかあき/1959年埼玉生まれ。埼玉大学理学部卒業、東京大学大学院博士課程修了。

──大学の研究力は落ちていますか。

 大学、特に国立大学についていうと、2004年の法人化以降、大学として独自にやらなければいけないことが増えたにもかかわらず、運営費交付金は毎年減ってきました。近年は減額はありませんが、大学の研究の力はもう完全に落ちてしまっています。ボディブローのように効いてきています。東京大学はまだ、少しは余裕があるんじゃないかなと思いますが。旧七帝大(北海道、東北、東京、名古屋、京都、大阪、九州の各国立大学)以外は相当悲惨なことになっていると思います。

──運営費交付金を増やせればいいのでしょうが、国の財源にも限りがあります。

 基本的には日本の将来をどう考えるのかがポイントだと思います。例えば法人化以降、博士課程に進む学生は恐らく、半分近くまで減っています。少子化の影響を超えたものです。つまり文系も含めて日本のリーダーとなっていくような人、あるいは科学技術のリーダーとなっていくような人を輩出しない国にしようとしています。それを望んでいるのか、ということですよね。

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週刊ダイヤモンド 2018年12/8号 [雑誌]

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ダイヤモンド社; 週刊版
2018-12-03

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日本人はもうノーベル賞を獲れない

週刊ダイヤモンド

21世紀に入ってからというもの、米国に次ぐ数のノーベル賞受賞者を輩出している日本だが、実は科学技術立国の足元は驚くほど揺らいでいる。近年の科学技術政策の実態を知る関係者ほど、「このままではもうノーベル賞など期待できない」と嘆く。どうい...もっと読む

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