うまくいくチームのアクティブな状態とは
「アクティブ」と聞いて、あなたはどんな状態をイメージしますか?
アクティブという言葉は、「活動的」「能動的」「積極的」などと訳されています。
「アクティブな人」という表現は日常的に使われていますが、文字どおり、活発で自ら行動する意欲のある人物をイメージするのではないかと思います。
では、あなたのチームが「アクティブ」なのは、どんなときでしょう?
僕は、本書のタイトルにもある「今いる仲間でうまくいっている」ときこそが、チームにとってのアクティブであると考えています。
チームは生き生きとしていて躍動感にあふれ、第3ステージの「ノーミング」の段階です。
『宇宙兄弟』で月面ミッションに挑んでいるチーム「ジョーカーズ」は、まさにアクティブな状態ですね。
メンバーの誰1人として、「やれと言われればやります」といったスタンスではなく、キャプテンのエディを中心として、それぞれが自分の役割を積極的に果たそうとしています。
一方で、アクティブとは反対の意味を持つ「パッシブ」は、「受動的」「消極的」などと訳されています。
「パッシブなチーム」という言葉から、どのようイメージが浮かぶでしょうか。
おそらく、「今いる仲間でうまくいっていない」状態ですよね……。
「ジョーカーズ」にも、かつてパッシブな状態はありました。
チームが編成され、アリゾナ州のキャンプ地で訓練を受けていたころ、メンバーは「やれと言われればやります」どころが、言われたことですら、きちんとやらないほどの有様でした。 さて、ここで「チームの発達段階」を思い出してみましょう。
「ジョーカーズ」の結成時のように、第1ステージの「フォーミング」は、チームもパッシブな状態なのです。 メンバーは不安や緊張、他者への依存度が高いので、当然受け身になっています。
やがて「フォーミング」から発達し、「ストーミング」を経て「ノーミング」に向かうにつれ、アクティブな状態へと変わっていきます。
「チームの発達段階」とアクティブ・パッシブな状態とは、相関関係にあると言えるでしょう。
では、何がチームをアクティブにしていくのでしょうか。
それでは、さっそく「今いる仲間でうまくいく」ための心がまえを紐解いていきましょう。
やる気のある社員は わずか6パーセント!?
「チームがアクティブになるには?」を考える前に、1つ興味深いデータをご紹介したいと思います。
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