勝率75%以上! 常勝軍団に学ぶ成功法

2019年9月、いよいよ「ラグビーワールドカップ2019日本大会」が開催される。日本代表の活躍はもちろん気になるが、団体スポーツ競技において、世界で最も高い勝率(75%以上!)を誇るニュージーランド代表「オールブラックス」は必見。彼らはいったいなぜ、これほどまでに強いのか? その秘密は、彼ら独自の「勝てるチームづくり」にあった! ビジネスにもスポーツにも役立つ「最強チームの勝利の心得」について、元ラガーマンのビジネスコンサルタント、今泉 清氏(元・早稲田大学ラグビー選手/ニュージーランドへのラグビー留学経験あり)がわかりやすく解説する。

「勝利」や「成功」に勝る経験はない

ちまたの人生論では、「敗北」や「失敗」に学ぶことの大切さが説かれる。 たしかにそこには一理あり、負けや失敗を否定するつもりは毛頭ない。 だが本音を言えば、「勝利」や「成功」はもっと大切であり、誰もがそれを願っているはずだ。だからこそ、時に歯を食いしばり、苦しみに耐えて努力する。その結果手にする勝利こそ、すばらしい経験と教訓をもたらすのではないのだろうか。 勝利に学べ。そのために、常に勝利を希求せよ。それこそが人生を切り開く原動力だ。それを教えてくれたのは、私が人生を捧げてきたスポーツ、ラグビーである。

「ラグビー界のレジェンド」

ラグビーファンから、私はそう呼ばれているらしい。 たしかに戦歴から言えば、早稲田大学在学中に、関東大学対抗戦・優勝二回、大学選手権・優勝二回、日本選手権優勝一回。永遠のライバル明治大学と競いつつ、1987年からの早稲田の一全盛期を担ってきたつもりだ。サントリー入社後には全国社会人大会および日本選手権で、初優勝を勝ち取ることに貢献できてもいる。 だが、私が〝レジェンド〟とまで呼んでもらえる理由とは何なのだろうか。 大学ラグビーの名門・早稲田で、一年生からレギュラーに抜擢された才能か。あるいは、チームを勝利に導く強運の持ち主だからか。 いや、そうではない。大舞台になればなるほど「勝負強さ」を発揮できたからだ。私はそう考えている。

勝敗の分け目で自らのプレーを成功させ、勝利をもぎ取る勝負強さ。それがあったからこそ、秩父宮ラグビー場や国立競技場を埋めた観客は、私がプレーするたびに、割れんばかりの声援と拍手を送ってくれたのである。 私の勝負強さは大学時代からのことだが、「なぜ自分が勝負強いのか」を知る機会を得たのは、大学卒業後、ラグビー王国・ニュージーランドにラグビー留学したときのことだ。

かの地で世界一のラグビーに触れた私は、勝利と敗北、成功と失敗を人一倍の感度で経験し、一つの結論に達した。 それは、「勝利と成功に勝る貴重な経験・教訓はない」ということである。 私の勝負強さは、それまでの勝利で得た経験と教訓、そして、そのすばらしい糧を再び手にするために「今、ここで、絶対に、勝利しよう」という意志に裏付けられたものだったのである。

いわゆる才能や運は、勝負強さに関しては、補助的な役割を持つにすぎない。 かつての勝利と成功が、今の勝利と成功を導く。今の勝利と成功が、次の勝利と成功を導く。もちろん、敗北や失敗からも経験と教訓は得られるだろう。だがそれは、勝負強さには決してつながらない。 これはスポーツばかりでなく、個人の人生においても同じだ。

最高の「勝利のお手本」が日本にやってくる

ラグビーで勝つために培った経験・教訓は、ビジネスにおいても、意外なほど役に立つ。両者において成功するため必要なことには、多くの共通点がある—。 私はのちにそれを知り、ラグビーで培った勝利の経験を社会に活かしたいと考え、三十代後半になって大学院に入り、公共経営修士を取得した。現在は、さまざまな企業のウイニング・カルチャー構築のためのコンサルティングを請け負っている。 その私が、2019年の今、本書を世に出そうとしている。その理由は何か。 まもなくわが国に、世界一の勝率を誇り、世界一の成功を収めるお手本がやってくるからだ。 そう、日本で初めて開催されるラグビーワールドカップに、あのチームがやってくるのだ。

オールブラックス。

ラグビーファンでなくとも、この名前は聞いたことがあるだろう。漆黒のジャージーを身にまとった、ニュージーランド代表チームである。 勝率は、実に75%以上。ラグビーのみならず、サッカーや野球、バスケットボールを含めたすべてのチームスポーツで、これほどの勝率を誇るチームは存在しない。 ラグビーの世界ランキングでは、2009年から継続して一位をキープ。ラグビーワールドカップにおいても、1987年の第一回大会で優勝してから、2011年、2015年と、世界最多である三度の優勝を経験している。今年の日本大会では、史上初の三連覇が期待されるスター軍団である。

勝利し成功することの喜びと意義

この常勝集団と私の関わりは、早大三年のときからだ。のちにオールブラックスの監督に就任することとなるグラハム・ヘンリーが、早稲田に臨時コーチとして招しょう聘へいされ、オールブラックス流のラグビー戦術を叩き込んでくれた。彼の誘いがあって、卒業後にはニュージーランドでラグビーをする機会に恵まれ、オークランド州代表Bチーム(オールブラックスの予備軍的チーム)に選ばれもした。 これらの経験が、かけがえのない財産になったことは言うまでもない。ラグビー人生において、さらに言えば人生全般において、勝利し成功することの喜びと意義を教えてくれたからだ。人間としても、大きく成長できたと思っている。

本書では、勝利することに関して最高の手本であるオールブラックスから私が学んだことを、皆さんにお伝えしようと思っている。 勝ち続けている者たち、成功し続けている者たちが日々何をおこなっているのか、本書を通じて学んでいただきたい。なぜ、そして、いかにして、彼らは勝利し続けているのか。 それを知れば、皆さんの人生における勝利にも、きっと結びつくにちがいない。スポーツの世界において、「なかなか勝利を手にできない」ともがいている人。ビジネスの世界において、「なかなか成功できない」と悩んでいる人。ネガティブな思考はもう捨てよう。

本書との出会いが人生のイノベーションにつながり、勝利する喜び、成功の喜びを知る毎日にシフトチェンジしてもらえれば、筆者としてこれほど嬉しいことはない。

早大ラグビー部のレジェンド・今泉 清が常勝軍団オールブラックスの「強さの秘密」をプレーヤーの視点で熱く語る!

この連載について

オールブラックス 圧倒的勝利のマインドセット

今泉 清

団体スポーツ競技において、世界で最も高い勝率(75%以上!)を誇るラグビーのニュージーランド代表「オールブラックス」。彼らはいったいなぜ、これほどまでに強いのか? その秘密は、彼ら独自の「勝てるチームづくり」にある。ビジネスにもスポー...もっと読む

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コメント

NowNever826 勝利に勝る経験はない、勝利でしか学べないことがあるー本当にそれなんだよな、きっと。 約1年前 replyretweetfavorite

Invrader777 失敗から学べるのは失敗しない方法であり、成功する方法は学べない。 約1年前 replyretweetfavorite