よくないところも全部ひっくるめてマル
自分を好きになれない人は、自分のよくないと思っているところにバツをつけて、「これもバツ、あれもバツ、ああバツばっかり」と思うから、自分がイヤになってしまうのです。
長所と短所は裏表だといいました。マイナス面しかない人なんていません。だれでもみんな、いいところが必ずあります。
いいところもあるし、悪いところもある、それが人間。みんな凸凹しているのです。その凸凹が人間らしさ。
いいところはマル、よくないところはバツではなくて、いいところもよくないところもマル。ダメなところも全部ひっくるめて、ありのままの自分でいいんだ──こうとらえるのが自己肯定感です。
よくないところは隠したくなるもの。でも、隠したいというのは、まだそれを受けいれることができていないのです。
自己肯定感とは「弱い自分も認める」こと
自己肯定感とは、すごい自分をアピールすることではありません。
ときどき、強がって「自分はこんなこともできる」と危険なことをやってみせる人がいます。
「こんな人と仲がいい」とか「こんなに友だちが多い」という自慢をしたがる人もいます。
自分の弱い部分を隠して、強くて負けない理想的な自分を妄想のなかでふくらませる人もいます。
どれも自己肯定感とはいえません。
むしろ逆です。強がることではなくて、自分の弱さを出すのです。できない自分、弱い自分を隠したりせずに認めるのです。
「できなくても、これが自分」と受けいれて、そういう自分を隠さずに出せることが、本当の自己肯定感です。
人は評価してくれなくてもいい、君自身が自分のことを認めてあげればいいのです。
そうやって等身大の自分、現実の自分を受けいれられるようになると、自分を好きになっていくことができます。
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