「男子厨房に入らず」とは昔からある言葉ですが、現代の男性は「男子厨房に入る」と宣言している人も多くいます。そんな男性は〝婚活市場〟でのポイントも高いようです。40代以上の男性のなかには、未だに「男子厨房に入らず」を言い訳にしている人が少なくありません。しかし、これからの時代は少し考え方を改めないと、〝婿に行けない〟男性がいま以上に増えてしまうかもしれません。
夫の料理は自己満足か、はたまた愛か
男はこだわる生き物です。男性が物事にこだわり追求する能力は、女性のそれとは比べ物にならないし、狂気さえ感じることがあります。だからこそ一流といわれるカリスマは、どんな分野でも男性が多いのでしょう。
しかし、研究熱心なのは良いことですが、それを家庭で発揮しすぎると、夫婦のトラブルに発展してしまうことがあるので、ほどほどにしておいたほうがいい場合もあります。
春江さん(33歳)の夫、正和さん(38歳)が料理に目覚めたのは1年前。
その頃つわりがヒドくて、食べられる物はトマト、アイスクリーム、冷たい蕎麦、ポカリスエットだけだった春江さんは、冷蔵庫を開けても匂いに反応し、吐き気を催すほどでした。
正和さんは、常に体調を気遣い、家事も積極的にやってくれたそうです。水を飲んでも吐いてしまう春江さんを心配した正和さんは、とにかく「妻が食べられる物はないか」という一心で台所に立ちつづけたのです。
そして、夫がつくったキャベツとジャコのパスタを、春江さんが完食できたことをキッカケに、正和さんの料理魂に火がついてしまったのです。
現在、子育てに悪戦苦闘している春江さんですが、それと同時に夫の〝暴走〟に困り果てていました。とにかく凝りすぎなのです。
メニューはもちろん、食材や調理器具、最近では食べる順番まで指示される始末。「好きな順番で食べさせろ!」と心の中で叫びながら食べる食事は「ウザすぎて、美味しいのか不味いのかもわかりません」とのこと。
夫が料理をしてくれるなんて羨ましいかぎりですが、春江さんの悩みは深刻です。最近、どうやら夫はラーメンづくりにハマっているようなのです。
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