●新連載
東田直樹「跳びはねる思考」
自閉症の僕の、わかってもらいたい内面——東田直樹インタビュー
「僕は、二十歳の自閉症者です。人と会話することができません。」——重度自閉症の当事者であり作家の東田直樹さんの連載が始まります。連載に先駆けて、東田さんにインタビューを無料公開。自閉症は、生まれつきの脳の機能障害によるもので、コミュニケーションにさまざまな難しさが生じます。自閉症スペクトラム(自閉症と、その近縁の障害)の人を含めると「100人に1人」ともいわれるくらい身近な病気である一方、一般の人には理解されにくい障害でもあります。
自閉症者の内側で起きていることを説明したベストセラー『自閉症の僕が跳びはねる理由』の作者でもある東田さん。インタビュー中にも、その行動からは想像できない、理知的で豊かな内面が垣間見られました。(参考:『自閉症の基本障害の理解とその支援・対応法』明治図書出版)
【第1回】まなざし
コミュニケーションに障害を抱えながらも、鋭い感性で社会を観察している東田さん。誰かに必要とされる喜び、思いを共有することの楽しさ。「日常の幸せ」を思い出させてくれる、清冽なコラムです。
●特別連載
樋口毅宏「天才・タモリの“底なし沼”——樋口毅宏インタビュー」
【後編】人の数だけタモリがある
タモリの本当の“凄さ”って何だろう。謎めいたタモリの正体に鋭く切り込んだのが、初の新書『タモリ論』を上梓した小説家・樋口毅宏さん。インタビュー後編では、真の絶望大王であるさんまさんの話から、話はブラブラと逸れて「金玉論」へ……!? cakesでは、『タモリ論』のまえがきも全文掲載。インタビューと併せてお楽しみください。
●連載
フェルディナント・ヤマグチ「フェル先生のさわやか人生相談」
【第44回】半年越しの想い
暑い日が続きますが、今日もさわやかにお届けするフェル先生の人生相談。今回は、祖父母への孝行話やがさつな娘の世話など、家族関係の悩みが多くなっております。フェル先生のありがたいお言葉を聞いて、悩みも暑さも吹き飛ばしましょう!
東浩紀「検索ワードを探す旅」
第8回 「文学者」の使命【前編】
高い記号処理能力を持った人間による、とめどない言葉の解釈の暴走を防ぐのは「モノ(物理的実存)」であるというのが前回のお話。今回は、言葉によって制御できない反射的な感情、「憐れみ」の力を考え直してみようというお話です。前編は、児童虐待に遭遇したとき、人がどのように振る舞うかを例にとって、わたしたちが頼るべき社会の基盤が、「法」でも「正義」でもなく、「憐れみ」であることに迫ります。広大なネット空間から無限の情報を引き出せる時代、私たちはどのように「うまく生きていく=検索をかける」べきなのか。縦横無尽に活躍を続ける評論家・東浩紀さんによる連載放談です。
渡邊有紀 / 喜多村みか「TWO SIGHTS PAST」
TWO SIGHTS PAST #12
2000年頃より写真家の喜多村みかさんと渡邊有紀さんが互いを被写体として写真におさめている作品です。今回は2006年頃に撮影された写真から。
林伸次「ワイングラスのむこう側」
恋愛話のすすめ
東京・渋谷のワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さんがお届けするコラム連載。友だちや同僚との会話、取引先の人との世間話、気になるあの人と二人の時、そしてバーのお客さんとの会話。どんな人にも好まれる話題がひとつだけあります。それはもちろん「恋愛」の話。ではどんな恋愛話が盛り上がるのでしょうか。
結城浩「数学ガールの秘密ノート」
第40回 サイコロ娘の極限値(後編)
本連載の書籍『数学ガールの秘密ノート/式とグラフ』(ソフトバンククリエイティブ)が大好評発売中の結城浩さんの人気連載。「僕」とユーリが先生にもらった変なサイコロについて考えていると、ある法則があることに気が付きました。なぜこのような法則が生まれるのか。一緒に箱に入っていた「説明書」がヒントになりそうですが……?
佐藤和歌子「晩酌歳時記」
第二十六回・かき氷
縁日に出かけるとどうしても買ってしまうのが「かき氷」。夏の暑い日に、ひんやりおいしいかき氷は、同時にちょっと郷愁をさそう食べ物でもあります。佐藤さんはかき氷になにを感じるのでしょうか。
清水英斗「居酒屋サッカー論 ~誰でもわかる深いサッカーの観方~」
【第19回】A代表に呼ばれるのは誰だ!? 東アジアカップ総括
久しぶりの更新となる今回は、「東アジアカップの総括」と「今後の日本代表メンバー予想」をテーマにお送りします。海外組が不在の中、柿谷曜一朗をはじめとするJリーガーのみで優勝を果たした今大会は、Jリーグの存在感を大きくアピールしました。しかし、そうは言っても彼らはB代表。ザックジャパンに選出されるのはその一部でしょう。では、A代表に呼ばれるのは誰なのか!? 清水さんがザッケローニ監督にシンクロしながら、今後の日本代表メンバーを予想します。
二村ヒトシ「キモい男、ウザい女。」
第23回 白河桃子さんと、日本人の結婚について話した【恋と性愛の研究と実践 ①】
AV監督の二村ヒトシさんが恋愛とセックスについて語る同連載。今回は、あの「婚活」という言葉の生みの親であるジャーナリストの白河桃子さんがご登場! 「恋愛はどうして起こるの?」「日本人の男性の性欲はどうなっているの?」をキーワードに、二村さんと白河さんが、語ります!
黒田勇樹「黒田勇樹動画批評」
【第44回】マイナーなのに再生回数が妙に高い そんな不思議動画の謎に迫る!
誰もが簡単に動画をアップできるこの時代、たくさんの再生回数を生み出すヒット動画を生み出すのは至難の業です。しかし、なかには「え、なぜこの動画が!?」と思うようなマイナー動画が、多数の再生回数を稼いでいるケースも。今回のハイパーメディアフリーターの黒田勇樹さんの動画批評では、そんなマイナーヒット動画の謎に迫ります!
青井サンマ「嵐の聴きかた」
【第23回】十組十色のコンビ(萌え)その4 櫻葉・天然・泣き虫編
独断と偏愛に満ちた、アイドルグループ・嵐についての入門コラム。前々回からの続きであるコンビ(萌え)話について、今回は「相葉」くんづくしで展開していきます。唯一相葉くんが弟ポジションになる櫻井くんとの「櫻葉コンビ」、ひたすらボケを繰り広げる大野くんとの「天然コンビ」、妖精と天使と言われている松本くんとの「泣き虫コンビ」。相手によって相葉くんの違った面が引き出されていきます。もっと深く嵐ワールドに浸かり、もっともっと彼らの魅力を楽しみましょう。
山内宏泰「写真を読む夜」
佐内正史の、写真が生まれるとき【後編】「世界の見方」は共有できる
写真家・佐内正史さんの写真の秘密を掘り下げる「写真を読む夜」も後半に突入。先輩写真家・高橋恭司さんも認めるほど、写真への「覚悟」が強い佐内さん。しかし、電柱や灰皿など何の変哲もないものを撮っているのに、観る側の内側に何かしらの感情や思いを引き起こしてしまう佐内さんの写真の撮り方には、「覚悟」以外の秘密があるのではないでしょうか? 話を聞くうちに見えてきたのは、佐内さん独特の「世界の見方」でした。
近藤正高「一故人」
金子勇、吉田昌郎——2013年7月の物故者
福島第一原子力発電所所長として、東日本大震災直後に発生した原発事故の陣頭指揮をとった吉田昌郎。ソフトウェア開発者で、ファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」の作者として知られた金子勇。今回の「一故人」は、2013年7月に亡くなったこの二人について綴ります。
●ショートショートケイクス
スパルタ教育で知られるcakes編集部。今日も今日とて編集Rがやらかすので、先輩一同の厳しい指導が行われます。
編集R「ああ!(社内全体に聞こえる声で)昨日ゴミ捨て忘れましたよねえ!」
webディレクターS「……Rさん、そこに座りなさい」
webディレクターS「ゴミ捨てはわたしがやっておきました」
編集R「はい……」
webディレクターS「ゴミ捨てはあなたの仕事。忘れていたのはあなた。『忘れてましたよね』って何を言ってるの?」
編集R「いや、その」
webディレクターS「その『いや、』から話しはじめる癖やめなさい。あなたは言い訳より先になんで『すみません』が言えないの?」
編集R「……すみません」
webディレクターS「なんでかって聞いてるの!」
と、まあこんな指導が行われているわけです。Sさん、まじこわい。いや、もちろん僕だってちゃんと後輩指導をしていますよ!
僕「Rさんさあ、最近たるんでない?」
編集R「はあ?」
僕「だってこないだ冷蔵庫のプリン勝手に食べただろ!」
編集R「……プリンてなんですか?」
僕「某さんからおみやげに貰ったプリンだよ! 楽しみに残していたのに!」
編集R「いや、あれ食べたの加藤さ……」
僕「『いや、』から話しはじめるクセやめろ!」
ガチャ
加藤さん「どうしたの?」
僕「あ!」
加藤さん「おいD、なに机の上に寝っ転がってるの?」
僕「いや、」
加藤さん「その『いや、』から話しはじめるクセやめなさい」
僕「すみません」
編集R「(にやにや)」
といった感じで、弊社の序列はできあがっています。毎日が熾烈な権力闘争です。
取り留めもない感じですが今週はこんなところで。みなさま良い週末をおすごしください。
(編集D)