医学の世界では、ある特定の病気に対する治療はこれがスタンダードですよ、ということを示す指針となる「ガイドライン」が存在する。
しかし、日本の不妊治療にはそのガイドラインが存在しない。大まかな治療の流れは、「不妊治療のお品書き」で示した通りだが、これをどうアレンジするかは、医師それぞれの考え方によって大きく異なる。
例えば「なるべく患者の経済的負担を軽くするために公的保険内の治療を心掛ける」という医師もいれば、「タイミング指導から順にステップアップなんて悠長なことをやるより、いきなり体外受精に進んだ方が短期間で妊娠できる」と主張する医師もいる。
早く妊娠したいと思ったら、後者の医師を選ぶのが正解と思うかもしれないが、いきなり高額な治療に進ませて、客単価を上げようとしているとみることもできる。
逆に、前者の医師は、一見良心的なようだが、こと「妊娠」という結果にコミットできるか、その能力には疑問符が付くかもしれない。では、良い医療機関を選ぶためにはどうしたらよいか。
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