ヤマトヒメ、伊勢に斎宮(さいぐう)を建てる
二十五年二月八日、天皇は五人の臣下たちに、天神地祇(あまつかみくにつかみ)を祭る大切さを詔しました。
その五人は、阿倍臣(あへのおみ)※1の遠祖・タケヌナカワワケ(武渟川別)、和珥臣(わにのおみ)の遠祖・ヒコクニブク(彦国葺)、中臣連(なかとみのむらじ)※2の遠祖・オオカシマ(大鹿島)、物部連(もののべのむらじ)の遠祖・トオチネ(十千根)、大伴連(おおとものむらじ)の遠祖・タケヒ(武日)です。
「先帝・崇神(すじん)天皇は賢く物事に通じておられた。聡明で慎み深く、献身して政治を取りまとめ、天の神・地の神を祭って己に打ち勝ち日々慎まれた。
それで民は富み満ち足りて、天下泰平であった。我が世においても天神地祇を祭ることを怠ってよいはずがあろうか」
三月十日、アマテラス(天照大神)をトヨスキイリビメ(豊耜入姫命)から離して、ヤマトヒメ(倭姫命)に託しました。
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