アプリで始まる個別マーケティング 紙クーポンが消える日

アプリを使ってもらうことで店は客の情報を得られる。それによって個々の客のニーズに合ったクーポンを提供するといった販促が可能になる。これが紙クーポン時代との決定的な差だ。

 ファストフード店のレジ前に立つ客、立つ客が一様にスマートフォンを取り出す。何かを撮影しているわけではない。彼らはスマホアプリの割引クーポンをかざしているのだ。

 ここ数年、外食産業が提供するアプリが急速に増えている。もちろん、ほかにLINEやメールマガジンなどインターネットを通じてメッセージを送るといったオンラインでの販売促進手段もある。だが、消費者の生活にスマホが最も身近な存在となり、多様なアプリを利用する習慣を持つ中で、外食産業にとってもアプリが王道の販促手段になりつつある。

 もっとも、外食産業がこぞってアプリ開発に走る最も重要な理由は別にある。消費者データに基づいた効果の高い施策が可能になるという点だ。

 例えば、従来の販促方法で一般的だったのは紙のクーポン。いまでも地方などでは有効な手段だ。

 紙のクーポンは顧客ごとに異なる内容のクーポンを出し分けることができないため回収率(店頭での利用率)が低い。にもかかわらず、印刷代や折り込みチラシの配布費用に高いコストが掛かり、要は費用対効果が悪い媒体だった。

 アプリは消費者の行動やアンケートから利用者の属性を把握できる上、プッシュ通知によって時間帯や曜日に応じた即時性のあるクーポンも提供可能。消費者にとっても「まさに欲しかったクーポン」が手に入り、非常に高い効果が見込めるのだ。

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週刊ダイヤモンド 2018年11/17号 [雑誌]

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