「A案かB案か、判断願います」
「うーん、決められないなあ。部長は何て言ってるんだ? マーケ部の意見は? コンサルの意見は?」
「みんな、注文決まった?」
「どっちにしようかなあ。パフェも食べたいけど、ケーキも捨てがたい。迷うなあ。どっちがいいと思う?」
ぐずぐずと優柔不断でいつまでも決断できない人、いますよね。「いいからさっさと決めろよ」とイライラしてしまいます。
「こっちでどうですか?」とアドバイスしても、そういう人に限って全然言うことを聞きません。「いや、それは違うな」「もう少し考える」と頑固。なら、相談してくるなよ、とまたイライラします。
かといって「じゃあ、こっちで行きますよ!」と強引に決めようとすると、「ちょっと待ってよ!」とへそを曲げてしまう。
結局、ああでもないこうでもない、と相手が悩むのに付き合わなければいけません。
ホトホトうんざりです。どうしてこうなってしまうのでしょうか?
「どっちがいいと思う?」と聞かれたときの、正しい答え方はどんなものでしょうか?
◆優柔不断な人は欲張りな人
優柔不断な人は、欲張りな人です。
自分が何かを選ぶときに、絶対に成功したい、絶対に失敗したくない、あとで後悔したくない。そういう気持ちが強いのです。
だから、締め切りが過ぎようが、みんなに迷惑がかかろうが、いつまでもぐずぐずとすべての可能性を検討したがる。
当たり前ですが、すべての可能性を考えるなんて無理です。とりあえず動き出してからでないとわからないことも多い。
それなのに、考えすぎて選べない、動けない。
「どうにかなる」という臨機応変さもないし、「自分が選んだ道は後悔しない」という潔さもない……。
そんな人たちですから、周囲がどんなにアドバイスしてもかたくなです。
いろいろ意見を求めるくせに、言うことを聞かない。自分で決めようとする。そのくせ結局、決めない。
しまいには「ほんとにそれでうまくいくの? 責任取ってよね」などと言い出します。
こっちとしてはどうでもよくなって、投げやりに「じゃあ、両方にしたら?」「どっちもあんまり変わらないよ」とアドバイスしても、「いいえ、一番いいのを選びます」と意固地になって、さらに悩み始めるので始末に負えません。
では、こういう人には何を言ってもムダなのでしょうか?
彼らの決断を後押しする、いいアドバイスのしかたはないのでしょうか?
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