たとえば、仕事の指示を受けているとき。
上司が、「A社と進めろ」と言ったかと思えば、「やっぱりB社にしろ」と言い、翌日には、「そもそもこの話はナシだ」と言ってくる。
たとえば、旅行の計画を立てているとき。
友人のひとりが、「ハワイに行きたい」と言ったかと思えば、「やっぱりヨーロッパに行きたい」と言い、その翌日には、「結局アフリカかなあ」などと言ってくる。
話がコロコロ変わる人って、ムカつきますよね。ちょっと違うならまだしも、まったく真逆のことを言ってきたりすることもしばしば。
こっちは一度「わかりました」と話を進めてるのに、後日、話をひっくり返されるので、「なんなんだよ、いったい!」とストレスが溜まります。
なので、きちんと議事録やメモを残しておいて「こう言いましたよね」「いい? 進めるよ」と突きつけるわけですが、相手は知らん顔。
「え? 言ったっけ?」「まあいいや、とりあえずこっちで進めてよ」と、この先もまだまだ変わりそうな気配。いつまでたっても話が進みません。困ってしまいます。
ですが、このように相手の言ったことを証拠として残すのは、ハッキリ言ってムダです。というか、むしろ逆効果。これこそが、話がコロコロ変わる原因になっているのです。
よかれと思ってしたことが、まったくの裏目に。
いったいなぜ? どうするのが正解なのでしょうか?
◆なぜ自分で言ったことを覚えていないのか?
話がコロコロ変わる人は、自分で言ったことを覚えてません。その場の思いつきで話します。感覚でしゃべります。
で、その内容を覚えない、積み重ねない。いわば、自分だけの世界で、独り言を言っている状態です。
だから、次々に話が変わっていき、周りはついていけない、というわけ。
こういう人に限って「自分の中では筋が通っている」「話してるうちにまとまってきた」などと言いがちです。
ですが、そもそもそんな話し方で、やっていけるのでしょうか? なぜ、それでオトナがつとまるのでしょうか?
それは、あなたのような、まじめで丁寧な人がそばにいるからです。
思いつきで話してもメモしてもらえる。感覚でしゃべっても議事録にまとめておいてくれる。だから覚えておく必要がない。必要だったら、あなたに確かめればいい。
だから、どんどん記憶力がなくなっていくし、覚えようという気持ちも失われていく。
どうでしょう? まさに悪循環ですよね?
では、この悪い流れを断ち切るにはどうすればいいのでしょうか?
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