「好き嫌いの激しい人」の長所
好き嫌いがはっきりしている人は、決断力がある人です。
日本人の多くは、集団の中でほどほどの位置を維持したがります。ですからなかなか物事が決まりません。自分が責任を負いたくないし、嫌われたくないという思いがありますから。
そういうときに好き嫌いがはっきりしている人がいたら、良くも悪くも物事がトントンと早く進みます。そういう意味で、みんなを引っ張っていく力があるといえます。
人への好き嫌いは他者思考では? と思う人もいるかもしれませんが、自分が「あの人が好き、あの人は嫌い」と選んでいるわけなので、これは自分思考です。
「その人にどう思われているだろうか」「また嫌なことをされるんじゃないかな」と思ってしまうのが他者思考です。
自分思考なら対人関係で悩むことはありません。
「私はこの人が好き」とわかっていれば、そういう人とは距離を縮めてもっとつきあえばいいし、嫌いだったら距離を開ければいいという、ただそれだけです。
「好き」がなくて「全部嫌い」だったりすると困りますが、そうでないなら、無理に直す必要はありません。感じることと行動を工夫することは別なので、心地よい距離を作ればいいのです。
「自信を持てない人」の長所
自信を持てない人の長所は、日本人らしい配慮ができるということでしょう。謙虚で、内省力があるということです。
何かあったとき、自分の中に原因を求めるとつらくなりやすいのはたしかですが、それは環境のせいや他人のせいにしないということなので、非常に自分思考が高い人だと思います。
ですから、内省力が高い人は成長できる可能性が高いのです。ぜひ、自分磨きをしてください。そのプロセスでいろいろな本を読んだり、いろいろな人の話を聞いたりして、その中で自分のできることを見つけてください。
逆に自信満々で、できないことは人のせいにするようなタイプのほうが問題です。「自分はできているけど、あの人が悪いからうまくいかないんだ」と思っている人は、ちっとも成長しません。
同じ自信満々でも、フィギュアスケートの羽生結弦選手みたいに、理想が高く、自分の能力ととことん向き合う人ならいいのです。
人のせいにしないで、自分のできることに集中する人が成長していけるのです。
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