チラッと壁から見てるスタンプ】三十路女のウザい使い方

やっぱり売れないサンドアートを抱えて、ユウカの興味は徐々に、送迎をお願いしている渋沢に向いてくる。

「え? 300万も払わないといけないの?」

晶は素っ頓狂な声を出して、ユウカに聞いた。

「うん、渋沢さんに頼むとそれくらいするって。インターネットでサンドアートを販売するのはいいと思ったんだけどな~」

昨日、渋沢と一緒にホテルに土産物を卸しに行ってきた時のことをユウカは思い出していた。

「……でもさ、あいつの仕事って300万儲けてるってことだよね」

(たしかに、そういうことか。あぁ見えて渋沢さんって金持ちなのね)

今週、ユウカは市場に行くたびに渋沢に車の送迎をお願いするようになっていた。

連絡先を交換してからは、ユウカからラインで車の送迎をお願いするのだが、渋沢はいつもふたつ返事でOKしてくれる。いい人だ。

しかし、サンドアートは全く売れない。

セツ子の期待に応えなきゃと焦るユウカは、とりあえず手元にあるサンドアートをカバンに詰めて、ユウカは、その日も市場に向かおうとしていた。

「あ、そうだ、今日も渋沢さんに車をお願いしよう」

ユウカは渋沢にラインをした。

「渋沢さん、今日も市場まで車で送ってもらえませんか?」

「いいよ。30分後にセツ子さんの家にいけばいい?」

「はい。ありがとうございます!」

30分後に家を出る旨をセツ子に伝えると、その日たまたまリビングにいた晶がすごい勢いで喰いついてきた。

「あれ、渋沢さん来るの?? じゃあ、私もいく」

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結婚できない2.0〜百鳥ユウカの婚活日記〜

菅沙絵

友人たちが彼女につけたあだ名は「レジェンド・ユウカ」。結婚市場に残された最後の掘り出し物という意味だと説明されたが、たぶん揶揄する意味もある。妥協を知らない彼女が最後にどんな男と結婚をするのか、既婚の友人たちは全員興味深げにユウカさん...もっと読む

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