卵は熱の加え方ひとつで味わいがまるで変わります
本日お伝えしたいのが卵のこと。卵は、加熱の温度と時間によって味わいがまったく異なる素材です。ぼくはトマトとにらを入れたスクランブルエッグが好きで、これを作るときは火を入れすぎないように気をつけます。ふんわりとろっとの感じを、おいしく味わいたいから。今日は、卵そのものの味を味わえる卵かけごはんの作り方と、そのとろとろのスクランブルエッグの作り方を紹介します。
野崎流、究極の卵かけごはん
熱々の炊きたてごはんで食べる卵かけごはんのおいしさは格別です。熱で卵がふわっとする、あの瞬間をごはん粒とともにかき込む。そして、僕ならごはんの量にもこだわりたいですね。卵とごはんのバランスを考えるなら少し大きめの茶碗(150g ほど入るくらい)に卵1個がちょうどいい。 卵は高級卵のほうが美味しいと思われるかもしれませんが、じつは卵の味ってそんなにわからないものなんです。しょうゆや薬味を加えたらますます味はわかりにくくなっていくわけで、ふつうにスーパーで売られているもので十分です。もちろん、おいしい卵は、それなりにおいしですけども。
◆作り方
ごはんを真ん中に土手状によそい、しょうゆを少しかけます。ここ、ポイントです。あらかじめしょうゆをごはんにかけておくことで、適度に卵と混じり合います。そして卵黄と卵白を左右に分けて入れ、刻み長ねぎ、のり、おろししょうがをのせてできあがり。白身、黄身それぞれで食べた後に、最後は合わせて食べる。3つの卵の味が楽しめる食べ方です。
にらのスクランブルエッグ
卵は冷蔵庫から出し、常温に戻したものを使うとふんわりと仕上がります。そしてだしではなく、水を加えて卵本来の味を楽しみましょう。卵3個に対して水50mlが目安です。にらを加えると風味がついておいしくなります。卵を適当にほぐし混ぜたらフライパンに流しいれ、へらを使って大きく混ぜ、まとまらないうちに火を止めます。一瞬を逃すと、あっという間に卵がかたまってしまいます。火を通しすぎず、とろりと仕上げてください。
材料/卵…3個、にら…5本、A(水…50ml、薄口しょうゆ…大さじ1弱、こしょう…少量)、サラダ油…適量
◆作り方
1. にらを5mm長さに切る。
2. 卵を割りほぐし、Aと1を混ぜる。
3. フライパンに油を熱し、いったん火から外して熱を軽く取り、2を入れて再び火にかける。中火で、大きくへらをまわし7分、火が通ったら火を止め、余熱で半熟状に仕上げ、器に盛る。
煮物の肉がスカスカにならないために
卵の美味しい食べ方と一緒にお伝えしたいのが、肉を煮るときの注意点です。肉じゃがや筑前煮など、具材の種類が多い煮物は、それぞれの素材のピークを見極めるのが難しいですね。特に肉は、タイミングを間違えると、出来上がりがパサパサ、スカスカになってしまうことも。それは、肉のうまみをだすために、最初に入れて煮てしまっているからかもしれません。おいしく作るには、火の通りにくいものから煮ていけばいいだけのこと。
肉と野菜では火が通る時間が違うので、同じ時間だけ加熱したら、野菜に火が通る頃には肉には火が入りすぎてしまいます。だから、素材のピークを考えてできあがりでそろうよう、肉はあとから入れるのが正解です。
では、具体的に肉が入った煮物を作るときの「勘どころ」を紹介しましょう。
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