思考のクセを変えるコツは“さかさま”意識

「敏感気質(HSP/HSC)」の第一人者・長沼睦雄先生が10代(と、そして大人)に贈る、心の疲れをラクにする方法。朝起きると「また一日が始まる」と、どんよりした気分になっていませんか? 人間関係、勉強、家族、容姿…ストレス社会で生き延びる技術を紹介します。『10代のための疲れた心がラクになる本』をcakesで特別連載!(毎週火曜・金曜更新)

思考のクセを変えるコツは“さかさま”意識 

 ものごとの受けとめ方のクセを変える話に戻りましょう。
 悲観脳タイプの君が、ついネガティブになってしまいがちな自分のクセを変えるためには、「さかさまをやる」ことを意識するといいですよ。
 自分がいつも考えてしまいがちなことの逆をやるのです。
 心の中で思うだけでなく、声に出して言うとか、紙に書くほうが効果があります。書いたり、人に話したり、そのことについて考えることをくり返すことで、脳に強力にインプットされていきます。

「ムリ、できっこない」と思ってしまいがちなら、「ムリじゃない、できる、できる!」と声に出して言ってみる。
「試験まであと3日しかない」ではなくて、「まだ3日あるんだから、覚えられることがたくさんある。大丈夫」と言うのです。
 逆転の発想を心がけて言葉を変えるだけで、不安の感じ方が違うことに気づくはずです。
 でも、それに安心して、何もしなかったらダメですよ。「まだ3日ある、大丈夫」と言って、勉強しないで寝てしまったら意味がない。行動が伴わないと、直前になってもっと大きな不安が押し寄せてきます。

 引っ込み思案で、「自分は人前で話すのが苦手」と思いこんでいる人は、いっそ生徒会長に立候補してみたらどうでしょう。
 これまでやったことのないことなのですから、本当に苦手かどうかはわかりません。挑戦してみたら、けっこう向いているということもあります。
「人前で何かするなんて絶対イヤ」と言っていたけれど、逆転の発想で応援団に入り、結局、みんなから推されて応援団長になった人もいます。
 人の影響を受けやすくて、優柔不断、いつも「わたしも同じでいい」と言ってしまうタイプの人は、友だちと会う前に「今日は自分から先に『こうしよう』と提案すること!」と心を決めておくのです。
「どうする?」と友だちに聞かれて「うん、どっちでもいいよ」と答えるのではなくて、逆の立場になって、自分のほうから「ねえ、こうしない?」と聞く側になってみるのです。
 それを実行する。うまくいったら「やったぁ!」と素直に喜びましょう。
「いつもと違う自分になれた」という気持ちを十分に味わってください。
 言葉を変えることで、違う自分に変われるという「うまくいった例」は、成功体験として脳に記憶されます。
「こうするとうまくいく」ということがインプットされるのです。
 そういうことが増えると、不安の回路が弱まって、自分に自信が出てきます。
 心は言葉で変わっていく。言葉を変えると、世界が変わるのです。

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10代のための疲れた心がラクになる本

長沼 睦雄

「敏感気質(HSP/HSC)」の第一人者・長沼睦雄先生が10代(と、そして大人)に贈る、心の疲れをラクにする方法。朝起きると「また一日が始まる」と、どんよりした気分になっていませんか?人間関係、勉強、家族、容姿...ストレス社会で生き...もっと読む

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Cele4_ #スマートニュース 1年以上前 replyretweetfavorite