晩酌歳時記

第二十五回・焼酎

「ウナ・コピータ・マス」=「もう一杯!」、学生時代に習ったスペイン語で覚えているのはこれだけ。そんな佐藤和歌子がお届けするショートコラムです。「昼寝」が夏の季語と知った時にはナルホドと思いましたが、「焼酎」については納得できるような、できないような。

焼酎・しょうちゅう—日本の代表的な蒸留酒。アルコール度数が二十五〜四十五パーセントと高く、暑気払いとして飲まれたことから夏の季語とされている。原材料は米、麦、芋、黒糖、蕎麦、栗など様々。飲み方も様々で、特にソーダ水で割ったものは、焼酎ハイボール=酎ハイとして親しまれている。

 俳句歳時記には教えられることが多々ありますが、アルコール類の取り扱いについては、物足りなさを感じることもしばしば。その一つが焼酎です。
 年中飲むのに、とは言いません。「洗い髪」だって夏の季語、夏以外は髪洗わないの、フケツ……なんて言わないのと同じ。それに、製法が焼酎とほぼ同じ泡盛については、沖縄とか九州とか、南国のイメージがあるので、夏の季語として頷けます。
 ただ、焼酎にはいろんな飲み方がある。ひと括りにしてしまうのは、ちょっと乱暴だと思うんですよね。たとえば日本酒は、秋の新酒、冬の熱燗、夏は冷酒、と色々な季語がある。焼酎だって、酎ハイは夏、ホッピーも夏、お湯割りは冬、と分類した方が、より季節感が表れるのではないか。
 もっと言えば、ウォッカ、ジン、ラム、テキーラなんかも夏っぽいというか、「暑気払い」には有効だと思います。火を近づけると燃えるくらいアルコール度数が高い蒸留酒を総称して、「火酒(かしゅ)」という言葉がありますが、こっちの方が夏の季語に向いているんじゃないか。

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佐藤和歌子

季語と晩酌をテーマにしたショートコラム。月四回更新(毎週木曜、第五はお休み)。

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コメント

IAmemiya それぞれの月に合う酒の12か月分類表も面白いです。 約5年前 replyretweetfavorite

wwwac_1980 〈告〉晩酌歳時記二十五回・焼酎 対酒関連季語 物思事多々有 (・ω・)ノhttps://t.co/idfMdzkt6Y 約5年前 replyretweetfavorite