語彙が増えて言葉が豊かになると、心がおだやかになる

「敏感気質(HSP/HSC)」の第一人者・長沼睦雄先生が10代(と、そして大人)に贈る、心の疲れをラクにする方法。朝起きると「また一日が始まる」と、どんよりした気分になっていませんか? 人間関係、勉強、家族、容姿…ストレス社会で生き延びる技術を紹介します。『10代のための疲れた心がラクになる本』をcakesで特別連載!(毎週火曜・金曜更新)

言葉が豊かになると、心がおだやかになる

 ぼくのクリニックには、「表情ポスター」が貼ってあります。いろいろな顔の表情が描かれていて、この表情のときはこういう気分だというのを子どもたちに知ってもらうためのものです。
「ムカつく」とよく言う小学生に「それは『くやしい』っていう感情だね」「それは『がっかり』という感情だ」と言ったときも、ぼくは表情ポスターを彼に見てもらいながら、「今日の『ムカつく』はどれの気分だい?」と聞いたのです。
 イライラして怒っている、仕返ししたいと思っている、くやしい、がっかり、ブチキレるくらいものすごく怒っている……怒りや不満の感情にしても、いろいろな表情があることがわかると、すべてを「ムカつく」で済ませようとは思わなくなります。

 自分のそのときの感情を的確にあらわす言葉が増えていくと、子どもでもおだやかになっていきます。
 子どもがかんしゃくを起こすのは、感情を伝えたいのにそれをうまく伝えられない、言葉で表現できないというもどかしさもあるのだと思います。
 言葉という道具をまだもたない赤ちゃんは、暑いのも、眠いのも、お腹がすいたのも、オムツが気持ち悪いのも、すべて泣くことでしか伝えられません。そこから少しずつ成長して、泣くよりももっと確実な意思の伝え方を学習していきます。
 人間にとって、言葉を獲得することは成長の証し。伝えたいことを簡単に伝えられる大事な道具なのです。
 だから言葉が豊かになると、心も落ちついておだやかになるのです。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

10代、そして大人の方へ。ストレス社会で生き延びる技術を精神科医が紹介。

この連載について

初回を読む
10代のための疲れた心がラクになる本

長沼 睦雄

「敏感気質(HSP/HSC)」の第一人者・長沼睦雄先生が10代(と、そして大人)に贈る、心の疲れをラクにする方法。朝起きると「また一日が始まる」と、どんよりした気分になっていませんか?人間関係、勉強、家族、容姿...ストレス社会で生き...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

PapersAndLabo 『言葉が豊かになると、心がおだやかになる』 う〜ん。どうだろう笑 それで敏感になっちゃってる人もいるような。 しかし自分の感情を遠巻きに眺められるようになるだろうね。それで冷静になることもあるか。 https://t.co/AhGHLkqkMP 5ヶ月前 replyretweetfavorite