物流クライシス

中小企業の経営者は必見! 「物流弱者」転落を回避せよ

運送業者が、顧客である荷主を選ぶ時代に突入している。もうからない荷物は運んでもらえないのだ。物流弱者にならないために、経営者は物流戦略を経営課題として認識すべきときに来ている。

 新茶の季節を迎える5月。日本一のお茶どころである静岡県では、忙しさにそこここからうれしい悲鳴が上がる時季だが、今年は少し様子が違う。ヤマト運輸と佐川急便の値上げ要請がお茶の配送にも押し寄せ、悲痛な叫びが広がっているのだ。

 ある製茶問屋によれば、ヤマトは最も取り扱いの多い20キログラムの商品の配送で、800円から1000円への値上げを要請してきた。

 これまでヤマトより配送料を安く設定していた佐川はもっと大胆で、1000円以上に変更するという。「さらに値上げをする可能性もあります」と、どこまでも強気で、もはや運ぶ気がないとしか思えない態度だ。

 「最近はお茶を入れる人が減っており、ただでさえ販売が苦しくなっている。配送料が上がったからって、その分を商品の価格に転嫁なんかできない」。結局、この製茶問屋は必死で仕入れ額を切り詰め、配送料の値上げを吸収した。

 ドライバーの人手不足が深刻だというのに、インターネット通販の拡大によって、物量は増えるばかり。そんな中、荷主と運送業者の立場はすっかり逆転した。運送業者の方が、顧客である荷主を選ぶ時代に突入しているのだ。

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週刊ダイヤモンド 2018年5/26号 [雑誌]

ダイヤモンド社,週刊ダイヤモンド編集部
ダイヤモンド社; 週刊版
2018-05-21

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ヤマトのアマゾン切りで始まった物流の混乱は、収まる気配がない。混乱の舞台は、ネット通販などの宅配サービスだけではなく、産業全体にも広がりを見せている。配送料の高騰や物流網の寸断が企業活動のボトルネックになりつつあるのだ。個人も企業も巻...もっと読む

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