物流クライシス

“宅配最強”で高まる再編機運 アマゾンも参画する争奪戦

宅配の値上げが物流業界の勢力図を変えている。川上の3PLより、ラストワンマイルを担う川下の方が強くなっているのだ。佐川+日立物流連合の攻勢もあって、大再編時代の幕が開いた。

 「佐川さんは随分と調子がいいね」。ある大手物流会社幹部は、佐川急便を傘下に持つSGホールディングス(HD)の株価が2017年に上場して以来、高値で推移することに対し、うらやむようにこう呟いた。

 SGHDの18年3月期決算は売上高1兆0450億円(対前年比112%)、営業利益627億円(同126%)と絶好調。増収増益の背景にあるのは値上げだ。佐川はヤマトに先んじて13年に大口法人との契約を見直し、単価の低いアマゾンの配送から撤退。以降、継続的に単価を改善してきた。

 佐川といえばかつて、「東京佐川急便事件」で政治家への違法献金が発覚し、社会問題化。近年も駐車違反の身代わり出頭事件がニュースになるなど何かと“お騒がせ”なイメージが付きまとう。

 しかし上場を機に、「社会的な信用力を上げて、優秀な人材が集まる企業へ成長したい」と町田公志・SGHD社長が強調するように、コンプライアンス重視の体制を徹底した。業績好調を追い風に、業界の“勝ち組”に変貌しつつある。

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週刊ダイヤモンド 2018年5/26号 [雑誌]

ダイヤモンド社,週刊ダイヤモンド編集部
ダイヤモンド社; 週刊版
2018-05-21

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ヤマトのアマゾン切りで始まった物流の混乱は、収まる気配がない。混乱の舞台は、ネット通販などの宅配サービスだけではなく、産業全体にも広がりを見せている。配送料の高騰や物流網の寸断が企業活動のボトルネックになりつつあるのだ。個人も企業も巻...もっと読む

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