バブル経済が絶頂を迎えた平成元(1989)年に最高値を付けた日経平均株価は、翌年に入ると急落、91年には地価下落が始まった。90年代半ばからは一般物価が前年を下回ることが目立ち始め、「物価が上がらない経済」は今も続く。
都内の眼鏡店。店員が、度数やレンズの種類、色など、顧客から注文を受けたデータをパソコンに打ち込む。インターネットを通じて送った先はタイ・バンコク郊外の生産工場だ。データは自動的に製造機械に入力され、作られたレンズは品質検査を経て4日後には店に届く。
「人件費が安い所で生産できるし、卸を通さないから流通コストも下がって低価格で納められる」