わかる日本書紀① 神々と英雄の時代

初代神武天皇の即位、そして日本が始まった【初代最終章】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した『わかる日本書紀① 神々と英雄の時代』から、日本の正史を学ぶ連載。

橿原(かしはら)に宮を造り、ヒメタタライスズヒメを正妃に迎える

三月七日、カムヤマトイワレビコ(初代神武天皇)はこう命令を下しました。
「私は東方を征討してから六年になる。
天つ神の威光をもって凶徒を討ち滅ぼした。辺境の地は今だ静まらず、残る賊徒の力もなお強いが、中央の大和国は塵ちり一つ立たないほどに平安である。
ここに、都を大きく構え、易経(えききょう)※1のめでたい卦(け)に従って宮殿を造営するとしよう。今は世の中が生まれて動き始めたばかりの時期で、民の心は純朴だ。巣に住み、穴に住み、その土地の風習もそのまま続いている。聖は制度を立てるものであり、その道理は時勢に即しているものだ。民の為になることであれば、聖の業に妨げが起こるはずはない。
ここに山林を伐り拓いて大宮を造営し、謹んで皇位に即(つ)き、民を慈しみ治めなければならない。上(かみ)は天つ神・タカミムスヒとアマテラスが国を授けてくださった徳に応え、下(しも)は皇孫・ニニギが正義を養われた御心を広めよう。その後に四方(よも)の国々※2を統合して都とし、天下を覆って我が家とするのは良いことではないか。見渡せば、あの畝傍山(うねびやま)※3の東南の橿原(かしはら)※4の地は、きっと奥深い安住の地であろう。そこでこの国を治めよう」

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マンガ遊訳 日本を読もう わかる日本書紀1 神々と英雄の時代

村上 ナッツ,村田 右富実,つだ ゆみ
西日本出版社
2018-12-18

この連載について

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わかる日本書紀① 神々と英雄の時代

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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