ヘビはうまい! 日本のヘビ4種食べ比べ

まだ知らぬ美味しい野食材を求めて日々東奔西走する野食ハンターの茸本朗さん。本日ご紹介するのは、私たちの身近にも生息する4種類のヘビ。その種類によって味はさまざまですが、中には「免許を必要としないジビエ肉の中でトップクラスの味わい」を誇るものもあるのだそうです。


百聞は一食にしかず

長く寒い冬が終わりようやく春が来たと思っていたら、ここのところの気温は一足飛びに初夏のそれですね。冷蔵庫がショボい我が家では、そろそろ食材の置き場に気を使わないといけなくなってきました。(うちのマンションは野食家向けの物件なので、冬の間は台所と冷蔵庫の気温差がなくなる)
生き物たちも急に元気づいたようで、とくに陸棲動物たちがここ数日で目につくようになってきました。とくにカメムシ、今季は記録的な大発生をするかもというレベルで多いです。食べ方を考えなくては。

さて、そういうわけでこの時期になると、動物性野食材の捕獲が楽しいテーマになってくるのですが、そのなかでもトップバッターを飾ってくれる存在なのが、両生爬虫類。
いずれもいわゆる「啓蟄」の頃から動き出しますが、最高気温が20℃を超えるとより活発化し人目にもつくようになります。身近な環境にヌルっと登場するので、この類が苦手な人にとっては厳しいシーズンですね。

我が国で食材として活用されているのはおもにカメ。それからちょっと変わったところでカエル
そしてこれらの他に、メジャーな食用文化があるわけではないものの、食材として利用可能な生物がいます。それはヘビ。


にょろにょろ

ヘビは有毒生物としてのイメージが強く、凶暴で捉えどころのない生き物と思われているためか非常に嫌われやすい動物です。手足がなくにょろりとしたシルエットが、哺乳類にとって本能的な恐怖を呼び起こすという説もあるようですね。

そんなわけで多くの人にとってヘビは「見たくもない、捕まえるなんてもってのほか」という生き物かと思うのですが、我々野食界隈にとってはご馳走そのもの。
味の良さもさることながら捕獲の楽しさ、調理の厄介さ、そしてスタミナ源としても……とても魅力の多い生き物です。

という事で今回は、野食材としてのヘビについてご紹介します。


ヘビの捕まえ方

ヘビはご存知の通り、非常に細長い生き物。あのシルエットと全身に張り巡らされた強健な筋肉を生かし、さまざまなところに現れます。
その動作は素早く、警戒心が強く、さらには牙や毒といった武器をも持ち合わせています。そのために捕獲にあたっては多少の技術と勇気が必要で、捕獲難易度は高いと言えるでしょう。でもそれがまた楽しい。

ヘビを捕まえたいと思ったら、行くべき場所は大きく分けて2つあります。
1つ目は水辺


谷戸の田はとくにオススメ

ヘビのような生態系の高位にある生き物を探す際は、餌となる生き物を探すのが鉄則。
種類にもよりますが、ヘビがもっとも好む生き物のひとつがカエルです。なのでカエルが多い場所には必然的にヘビも多くなります。
ヒキガエルの多い溜め池や河川敷、アマガエルの多い田んぼのわき……カエルを探すつもりで歩いていると遭遇できます。

2つ目は里山の尾根
里山にはリスやネズミ、モグラ、そして野鳥たちがたくさん棲息しており、それらを狙うヘビにとっても適した環境です。
しかし山は水辺と異なり、木陰や岩影など隠れるところが多いです。そのためむやみに探し回っても出会える確率は上がらず、むしろ尾根筋を横断する個体を待つ方が捕まえやすかったりします。
ヘビの捕獲ではなく登山やハイキングを目的にするぐらいの気持ちがいいかもしれません。

あとこれはマル秘裏技ですが、ヘビが苦手な人と一緒にハイキングにいくとよく見つかります。
因果関係は全く不明ですが、嫌いな人ほど出会ってしまうのがヘビという生き物のようです。彼らの悲鳴があがるのを楽しみに待ちながら歩くのも、また乙なものです。

捕まるヘビは、水辺ではアオダイショウ(無毒)が、山ではシマヘビ(無毒)やヤマカガシ(有毒)が多くなります。また、いずれの場所でもマムシ(有毒)との遭遇の可能性はあります。毒ヘビが怖いという方はご注意ください。


捕まえたヘビを食べよう


持つときは首の後ろを掴むと噛まれない

食べるために捕まえたヘビは、密閉度の高い容器に入れて絶対に逃がさないようにして持ち帰ります。
彼らの筋力は大変に強く、ビニール袋に入れて口を縛ったぐらいでは確実に脱走します。持ち運び中に脱走し、街中などに落としてしまったら大変、一歩間違うと犯罪者扱いをされかねません(経験あり)。
しっかりと蓋がロックする虫かごやクーラーボックスに入れるのが無難です。


ペットボトルも便利

さっそく調理していきたいのですが、その前に今一度種類の確認をしましょう!

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野食ハンターの七転八倒日記

茸本朗

「野食」とは、野外で採取してきた食材を普段の食卓に活用する活動のこと。 野食ハンターの茸本朗さんは、おいしい食材を求めて日々東奔西走。時にはウツボに噛まれ、時には毒きのこに中毒し、、、 それでも「おいしいものが食べたい!」という強い思...もっと読む

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コメント

konpyu @yukalundi ご検討ください https://t.co/7NLIVkMYVv 7ヶ月前 replyretweetfavorite

konpyu めっちゃ....うまそう.... 7ヶ月前 replyretweetfavorite

Matsuhebi https://t.co/vQTMPzyA51 数年越しの疑問でしたが、やはりヤマカガシは全身に毒が回っているのですね。 まあ普段ガマ食していない個体は毒は無いのでしょうけど、カガシは身がスカスカな印象。 …因みに私が蛇食べるとき… https://t.co/etSttlBH0B 7ヶ月前 replyretweetfavorite

hebiryouri 興味深い記事見つけました! https://t.co/FdYJg0wVi6 7ヶ月前 replyretweetfavorite