週刊ダイヤモンド
#3 惰性と停滞 なぜ、日本は機能不全に陥ったのか
平成の30年間で、人々の働き方や考え方は大きく変わった。しかし、それに合わせて社会全体の仕組みも変わったとは言い難い。なぜ、日本では“価値観”の転換が進まなかったのか。
Photo:Anadolu Agency / gettyimages
「せっかく、高い競争率を勝ち抜いて入社したのに、3年も持たずに辞めてしまう若手社員が増えている」──。平成に入ってから、日本の産業界で目立つようになった嘆き節だ。
厚生労働省の調査では、平成6年まで20%台だった大卒者の3年以内離職率は、それ以降は恒常的に30%を超えるようになった。
あっさり辞めてしまうように見える若手社員は、「“先輩たちを見習ってがんばれば、将来必ず報われる”という発想は、父親の世代までだ」と反発し、真っ向から対立する。目の前にある現実は、とっくの昔にそういう常識が通用しなくなっているからだ。
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この連載について
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2019年4月30日をもって今上天皇が退位され、平成時代が幕を閉じる。後にバブルと呼ばれた好景気の中で迎えたこの時代は、その崩壊後は約20年という長い経済停滞を経験。おかげで世界を覆うデジタル革命という新しいステージで、先頭を走るチャ...もっと読む
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