週刊ダイヤモンド
#2 平成は「40年体制」を引きずり日本没落を決定付けた時代だった/野口悠紀雄
1989年、バブルの到来とともに幕を開けた平成。そのバブルを当時、いち早く指摘した野口悠紀雄氏(早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問)は、その後の平成30年間をどのような時代だと見ているのだろうか。
のぐち・ゆきお/1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年米エール大学Ph.D.(経済学博士号)取得。一橋大学教授、東京大学教授、米スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より現職。専攻はファイナンス理論、日本経済論。Photo by Yoshihisa Wada
平成30年間の日本経済を一口に言えば、「没落」でしょう。
私は第2次世界大戦中の1940年ごろにつくられた統制経済的な体制を「40年体制」と呼んでいますが、平成の時代はこの体制が終わったことに気付いて、それに代わる新たな体制への改革が求められたときでした。ところが、日本はそのことを直視せず漂流を続け、30年間も没落したままだった。
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この連載について
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2019年4月30日をもって今上天皇が退位され、平成時代が幕を閉じる。後にバブルと呼ばれた好景気の中で迎えたこの時代は、その崩壊後は約20年という長い経済停滞を経験。おかげで世界を覆うデジタル革命という新しいステージで、先頭を走るチャ...もっと読む
著者プロフィール
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