出口治明(ライフネット生命) vol.2 経営者の考えは、株価に表れる

敏腕ファンドマネージャー藤野英人がイケてる日本の経営者にインタビューし、日本経済回復のヒントをさぐる対談シリーズ。ライフネット生命の出口治明社長を迎えて送る第2回は、藤野氏の調査から株価と給料の関係が明らかになる。そして、後半は2人の歴史談義が白熱。データを重視する出口社長が、江戸時代にくだす意外な評価とは。

株価が下がった会社は、給料も下がる

出口 精神論を唱えている会社の株価は低いんじゃないですか。

藤野 その視点は新しいですね(笑)。でも、確かにトップの考え方は、株価に大きく影響します。中堅ベンチャー企業だけでなく、大企業でもそうなんです。むしろ大型株こそ、経営者にフォーカスしてその理念や考え方、行動を見て投資するほうが、リターンが大きく、リスクが少ないことがわかってきました。

出口 一般的には、中小企業のほうがトップの影響が大きいと思われていますが、それは違いますよね。

藤野 違いますね。大企業こそ、トップによって会社ががらりと変わります。

出口 大企業の社員は優等生で、ピラミッド型の組織が完成しているから、トップが変わって方針が変わると、それに合わせて役員から平社員まで一気に変わる。中小企業は、逆にそこまで緊密な組織ができていないので、トップが変わってごろっと変わるということはないんですよね。

藤野 たしかにそうなんです。

出口 おもしろいのは、官僚組織って意外と自由闊達なんですよ。なぜかというと、現場のトップである次官が1年で替わるから。前任者に干されたとしても、次の人は評価してくれるかもしれない。そうなると、好き勝手やっていてもある程度実力があれば、どこかのタイミングで必ず拾ってもらえるんです。僕が13年間MOF(財務省、旧大蔵省)担をやっていた当時の見解ですけどね。

藤野 へえ、そうだったんですね。

出口 絶対的なオーナー企業も自由です。かつての日本生命がそうでした。会社はオーナー一族のものだという強力な暗黙の了解があれば、ムダな派閥争いは起こらない。だから、部長たちは18時を過ぎたら酒盛りを始めるし、夏の暑い日には水を入れたバケツに足を突っ込んで仕事している(笑)。すごく自由でした。

藤野 楽しそうだったんですねえ。あ、株価とトップの関係といえば、最近、株価と給料の関連を見るデータをまとめたんですよ。

出口 おお、それは気になりますね!

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イケてる経営者が日本を救う

藤野英人

日本株ファンドの「ひふみ投信」で抜群の成績を残しているファンドマネージャー藤野英人氏がイケてる日本企業の経営者にインタビューし、投資家の目線で成長の秘密をひもといていく対談連載。50歳未満の「アニキ編」と50歳以上の「オヤジ編」の2編...もっと読む

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