北方領土とはそもそも?
ここからは、日本が抱える二つの領土問題の話に移ります。まずは、北方領土から。
北方領土は、択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島の四つで構成され、その北には、千島列島と呼ばれる島々があります。
日本では「北方領土」という呼び方をしますが、ロシアはそうは呼びません。「北方領土」という呼び方そのものが、日本の北の方の領土という意味なので、もしロシア人がそう呼んでいるとすると、あたかも日本の領土だということを認めてしまっているようなことになるからです。
ロシアは、北方領土のことを、「南クリル諸島」と呼んでいます。クリル諸島というのは千島列島のことです。彼らから見ると、北方領土はクリル諸島(千島列島)の南にあるので、このように呼んでいます。
北方領土問題では、この「千島列島」とはどこからどこまでなのか、ということがとても重要なポイントとなります。