まず、周囲にいいなと思う男性がいない場合、ふだんなら反応しないような男性にも反応するようになってしまいます。
これはお腹がすいて焼肉屋を探しているのに、どこのお店も閉まっていたり満席だったりして入れない状態が続いていて、お腹すいてるし肉ならなんでもいいかと思って焼き鳥屋に入るようなものなんですよ。
そうすると本当は牛肉が食べたかったのに、お腹がすいているから焼き鳥でもおいしく感じてしまうというわけです。
これは、「女としての承認が足りず渇望している」状態になりますね。
しかもそんなときに出会った男性を追い求めていると、時間をかけた分だけさらに執着を生みます。
「私は彼のこと好きなんだろうか、どうなんだろう。いや、きっと好きなはずだ、こんなに時間も使ってるんだし」となりやすいのですが、そもそも相手が誰であれその男性を好きでいないといけない理由なんて、どこにも存在しないんですよね。
人生単位で考えたとき、自分にとって本当に必要な相手なら、まずすれ違いだらけになることはないですし、こういった部分をよく考えなければいけないです。
というか、そもそも「なんとも思ってなかった」ということであれば、それは「人としてもなんとも思ってなかった」ということになります。
恋心が生まれるときは、「この人感じいい人だな」とか「なにこの人、ちょっと苦手かも」といった感じで何かしらの「引っ掛かり」があるはずです。
さらに、執着恋愛に突き進む女性に必ずと言っていいほどセットで付いてくるのが、「選択肢がその相手しかいない」ということなんですよね。
選択肢の幅って、どこまでいっても自分で狭めているだけなので、視野を広げれば選べる異性が当たり前のように存在するわけです。
なぜ、彼女たちはそれでも選択肢の幅を広げないのかというと、「この人を逃したら次にもういい人に出会えないかもしれない」という錯覚をしていることも多いので、「その人は別にいい人ちゃうで?」とか、「その人、悪い人じゃないかもしれんけど、自分に合わへんで?」という事実を分かってないんですよね。
ちなみにこの錯覚は、「もう自分のことを女として承認してくれる異性はこの人以外にいないのではないか」という不安です。
ブラック企業に就職が決まって最初は「何かあったらいつでも辞めればいい」なんて思ってたのに、精神が蝕まれるにつれて「この会社を辞めたら、もうどこも自分を必要としてくれないのではないか」と思い込んで、視野が狭まるのとよく似ています。
なので、今この本を読まれているアナタに、心当たりがありすぎてドキッとしたり、イラッとしたりしたのであれば、それは「図星」ということなので、現在追いかけている相手との関係が執着恋愛になっていないかよく考えた方がいいでしょう。
執着恋愛から脱するためには、まず自分が「執着している」という現実と事実を「自覚」して、相手と距離を置くか離れるかして冷静になることです。
なぜ、相手を遠ざけるかというと、たとえば麻薬中毒者の前に麻薬を置いてたら、その人はいつまで経っても麻薬をやめられないのと同じなので、関係をいったん断ち切らないことには、執着は消えないんですよね。
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