YouTubeで性を語る難しさ
YouTubeは、子どもたちが多く観ているメディアである反面、性表現に関する規制が厳しいことでも有名だ。様々な制約条件の中で、適切な情報を適切な形で届けるために、どのような工夫をされているのだろうか。
「やはり性に関する言葉を別の表現で言い換えることですね。YouTubeのガイドラインには、教育として性を取り上げるのであればOKと書いてあるので」
ユニークなのは、童貞を「逆刃刀」と言い換えているところだ。
「ある有名マンガが由来なのですが、リスナーのみんなに『本来の用途で使ってはいないのだけれども、それ自体に価値がある、誇れるような存在というニュアンスを伝えたいんだけど、いい言葉ある?』とオーダーしたら、この言葉が出てきました。
言い換える言葉を決める時に気をつけているのは、決して否定的なニュアンスを入れないこと。ネガティブなイメージを与える言葉を使わないように配慮しています。
これまで動画がBAN(凍結)されたことはありませんが、『中イキ』という言葉を使った時には「年齢制限をかけてください」というメッセージが来ました(笑)。中イキしたいから無茶なことをしてしまう10代の子はすごく多い。だから18歳以下の人たちにも見てもらうために、もっと表現を工夫していきたいです」
夜職で磨かれたトークとタイムキープの技
由宇霧さんの動画やライブ配信の魅力は、ラジオパーソナリティも顔負けのトークの面白さにある。そうしたトークの腕前は、一体どこで磨かれたのだろうか。
「わっちは小さい頃からラジオが好きで、小学生の時は親の目を盗んでオールナイトニッポンを聞いていたんです。ラジオのトークって、エロのボーダーラインがガバガバじゃないですか。そういうトークを聴いて育ったことが影響しています。またキャバクラや風俗の仕事で、限られた時間の中でしゃべる経験を積んできたことも影響しています。そういうタイムキープって、嬢たちはいつも仕事の場でやっているんですよね」
これまでで一番人気があった動画は、女性の胸の触り方を指南する「おっぱいって気持ちよくないの?」というタイトルのキャッチーな1分動画だ。
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