眼光で語られすぎるカルロス・ゴーン

昨年11月、突然の逮捕が大きなニュースになったカルロス・ゴーン。金融商品取引法違反という容疑内容よりも、釈放されたときの格好や、「鋭い眼光」ばかりがマスコミに取り上げられています。今回はそんなゴーンの鋭い眼光について、武田砂鉄さんが考察します。

「まばたき我慢リレー」の菜々緒

国土交通副大臣が辞め、統一地方選挙が行われた週末だったというのに、週明けのワイドショーでは、『オールスター感謝祭』の「まばたき我慢リレー」に参加した菜々緒が4分4秒という新記録を打ち立てた瞬間をノーカットで放送していて、これだから日本のワイドショーはダメなんだよ、と偉そうに語ろうとしたものの、その4分4秒を通しで見て、それなりにハラハラしていた自分はどうなんだ、という話である。菜々緒が抜くまでの記録保持者は北川景子の4分だったが、そもそも、まばたきをしないことが、なぜ、すごい、とされるのだろうか。

個人差はあるが、人は1分間にまばたきを20回ほどしているそう。16時間起きているとすれば1日に2万回近くもしていることになる。1日2万歩となれば相当歩かなければならないが、まばたきをそんなにしている自覚はない。今は、光を発するスマートフォンやパソコンに目を向ける時間が増え、光を「しっかりこっちを見よ」という情報だと判断した私たちのまばたきは減少傾向にある。ドライアイを招き、肩こりや視力の低下につながる。体がまばたきをせよ、と指示しているのに、いや、私はしない、と抵抗するのって、そもそも、何の、何に対する戦いなのだろうか。ドラマ『家売るオンナ』で「私に売れない家はない」と豪語し、どんな人にも家を売りつける不動産屋・三軒家万智を演じていた北川景子は、まばたきをほとんどしないことで、何事も動じない役を印象付けていた。

「眼光は逮捕前より鋭さを増した印象すらあった」
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2019-03-20

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武田砂鉄

365日四六時中休むことなく流れ続けているテレビ。あまりにも日常に入り込みすぎて、さも当たり前のようになってしったテレビの世界。でも、ふとした瞬間に感じる違和感、「これって本当に当たり前なんだっけ?」。その違和感を問いただすのが今回ス...もっと読む

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consaba 武田砂鉄「個人差はあるが、人は1分間にまばたきを20回ほどしているそう。16時間起きているとすれば1日に2万回近くもしていることになる。」https://t.co/UmsNql8KEJ #action954 #radiko #tbsradio 7ヶ月前 replyretweetfavorite