※この記事には性的表現が含まれています。苦手な方はご注意ください。
前編はこちら!
看守にお尻を開いて見せた瞬間、尊厳を失った
——そんな秘密体質の人たちが多い会社の中で、Nさんが収監された、というのはかなりニュースになったんじゃないですか。
N「そうですね、倫理観ない行動がエスカレートしすぎて収監された時は、露骨に人が離れましたね。地位も名誉も収入も人間関係も全部奪われて…自己肯定感がめっちゃ下がりました」
※Nさんの希望により、Nさんが収監された罪状は伏せています。
——たしかに、自己肯定感でいうと、ダントツで下がりそうな経験ですよね。
N「収監されるとき、看守にお尻を開いてみせたときに、尊厳を失った瞬間だ…と思いました。人が人でなくなる感じがするんです。自分が家畜とか奴隷とか、その類のものだって思い知らされる瞬間でした」
——物理的に、社会から隔絶されてますもんね。
N「そうですよ。留置所はすごく禁欲的な生活なんです。起きる時間も寝る時間も管理されて、むちゃくちゃ暇で。飲み物は水か白湯で、本は1日3冊しか読めない。厳しめの漫喫ですよ…」
——ここで漫喫が出てくるのはちょっと面白いです。
N「環境も環境なんで、オナニーできないんですよ。同じ部屋に2人いて、オープンなんで。してる人もいないです。でも、食べ物も質素なんですけどしっかり出てくるんで、食欲も睡眠欲も満たされて、案外ムラムラしないんです」
——結構遊んでたのに!ムラムラしないものなんですね。
N「いや、日数が長くなるとムラムラしてきました。(笑)19日目になると、もう結構きてて」
——19日間!そりゃヤバいですね…
N「で、同じ部屋の人とか、ほかの部屋の人と仲良くなるんですよ。そしたら、『新しく来た人がすげえ』って噂が流れてきて…」
——どんな人ですか?
N「檻越しに見たら、金髪ロングで、美輪明宏の20代の頃みたいな、綺麗なゲイの人がいました。身体も細くて、留置所で渡されたジャージもいい感じで、すごく気になったんです」
——お~!映画っぽくなってきました。
N「そうなんですよ!留置所から警視庁に移動するときって、手錠で繋がれるんですけど、 ゲイの彼が手錠で繋がれる瞬間をみてたら、『痛った~~い』って言ったんですよ」
——めちゃくちゃギャルみたいな言い方ですね。
N「僕、それにグッ!ときて。色気をすごい感じたんですよ。思えば、この時に、男の人とセックスしたいと思ったのかもしれない…」
——収監生活が、トリガーになったんですね。出てからはどうでした?
N「ゲイの人の『痛った~~い』を見た日に、留置所を出たんです。で、しばらくかなり落ち込んでてひっそり暮らしてました。半年くらい経った後、自信を取り戻したくて2つやったことがありました」
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。