心屋仁之助先生【授業1限目】夢が叶わなくても幸せな人生

新刊『心屋流 ちょっと変わった夢の叶え方』の出版を記念して、そのものズバリ「夢を叶える」をテーマにした講演会が開催された。
大きな夢をたくさん叶えてきた心屋氏だけに、きっと夢を叶える、とっておきの秘訣が聞けるに違いない……と思いきや、最初に飛び出したのは「夢は叶えなくてもいい」という言葉。のっけから会場にどよめきが走るなか、心屋はその言葉に込められた真意を語りだした――。そして終わってみれば、みな納得。小さくて大きな一歩を踏み出す勇気をもらえた講演会の模様を、前後編に分けてお届けしよう。
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◆夢を叶えるのに「これ」という方法なんてない

心屋仁之助(以下、心屋)  今日のテーマは「夢の叶え方」。ただの「夢の叶え方」ではなくて、「ちょっと変わった叶え方」—ここが、じつは一番大事なポイントです。それは「夢は叶えなくてもいい」という前提から始まるということ。だから「ちょっと変わった夢の叶え方」なんです。

ちょっとだけ自分の話をさせてもらうと、僕は、本の発行部数が累計450万部を超えています。ブログの読者は20万人で、ポッドキャストのリスナーさんは25万人。講演会もずいぶんたくさんやらせていただいて、途中から数えるのをやめたけど、たぶん9万人以上の人とお会いしています。そして一昨年には、芸能事務所にも入っていないし、メジャーデビューもしていないのに、武道館で単独ライブをさせてもらいました。

これらは、まあ、大きな成果といってもいいと思うんだけど、じゃあ、夢を叶える方法ってどんなものか。夢について本を書くくらいだから何かあるはず……と思うでしょう。でも、先に白状してしまうと「これ」という方法はないんですね(笑)

なぜかというと、450万部も20万人も25万人も武道館も、とにかく、いま挙げたような数字を全部ゼロからもう1回、達成してくださいって言われたら、「無理です!」って言うと思うから。つまり、どうやって達成できたのか、自分でもわからないんです。

—なんと、これほどの成果が、なぜか「わからない」まま達成されてしまったという心屋氏。では、夢が叶うとは、いったいどういうことなのか。自分の努力で、意図して、成し遂げるものではないのだとしたら……?

◆夢が叶うのは「おまけ」であり「たまたま」である

心屋 夢を叶える、とはどういうことかというと、「おまけ」です。「たまたま」といってもいいでしょう。

仮に「夢を叶える方法」というものがあったとして、それを実践した全員が夢を叶えられるのかと考えると、そうとは限らない。どれほど努力しようと、あるいは「これが夢を叶える方法だ」と言われたことを実践しようと、夢が叶った人と叶わなかった人の差は何かといえば、「たまたま」があったかどうか、なんです。

僕の場合、1つ言えるとしたら、すべての始まりとなる大きなきっかけは、たぶん、テレビ(『解決! ナイナイアンサー』)に出たこと。でも、どうやってテレビに出たのかというと、ある日、テレビ局から「番組に出ませんか」というメールが来たから。そのあと本もたくさん出させてもらったけれど、それも出版社の人から「本を出しませんか」というメールがきたから。じゃあ、どうやったら「テレビに出ませんか」というメールが来るのか、「本を出しませんか」というメールがくるのか……いや、知らん、わからん。そこに自分でつくった理由も根拠もない。ということはやっぱり「おまけ」であり「たまたま」なんですね。

—たしかに「ふって湧いたようにチャンスがめぐってきた」という経験に、覚えのある人もいるだろう。多くの人はそれを「日ごろの努力の成果」と思いがちだが、もしかしたら、それこそが「おまけ」のように「たまたま」夢が叶うということかもしれない。だとしたら、日々、私たちが心がけるべきことは、夢に向かって努力することではなく、別の方向にあるようにも思える。心屋氏は次のように続ける。


◆「夢を叶えるための努力」よりも大事なこと

心屋 つまり、夢が叶うというのは、自分が意図して起こすことではない。大事なのは、夢が叶うかどうかではない。努力をすることが楽しくて、好きなのであれば、夢を叶えるための努力もしていいとは思います。でも、だからといって、努力した結果、夢が叶わなかったら自分はダメで、幸せになれないんだということじゃありません。なぜかといえば、今も言ったように、夢が叶うのは「おまけ」であり「たまたま」だから。

そう考えると、夢を叶えるための努力もしていいけれど、それよりも「幸せに生きる努力」をしたほうが絶対にいいんです。幸せになる努力をしていたら、夢が叶わなくても大丈夫。だって、もともと「幸せ」なんだから。
でも、夢が叶わないと幸せになれないって思って生きていて、叶わないまま死んだら、化けて出るよね(笑) そうじゃなくて、たとえ夢が叶わなかったとしても「なんだか幸せな人生だったなあ」と、そう思える人生にしていってほしい。

最初に僕は、「夢は叶えなくてもいいもの」と言いました。それは「夢が叶わなくても幸せ」な人生をつくるということなんです。夢が叶わなくても幸せだなあというベースがあったうえに、夢が叶ったらもっと幸せ! みたいな感じ。
じゃあ、そんな「夢が叶わなくても幸せという人生」をつくるにはどうしたらいいのか。そんなことを、これからお話ししていきたいと思います。

—なるほど、「夢は叶えなくていい」というのは、「叶わなくても幸せ」と思えるベースがあってこそ。私たちは「夢を叶えなくては幸せになれない」と思い込んでいる節があるけれど、どうやら幸せとは、夢が叶うかどうかに関係なく、つくれるものらしい。


◆「しょーもないこと」「ちっちゃなこと」から叶えていく

心屋 じゃあ、「夢が叶わなくても幸せという人生」をつくるには、どうしたらいいか? それには、自分のしょーもない、ちっちゃな“夢”を日々、叶えてあげることです。たとえば、今日の講演に「行きたい」と思った。思ったけれど、それを自分に叶えてあげるための行動を起こしていない人もたくさんいるはずですよね。でも、みなさんは申し込みをして、お金を払って、そして今日、電車やバスに乗って、ここまで来てくれた。それは行動を起こして自分の小さな夢を叶えてあげたということなんです。

それと同じように、行きたい、食べたい、見たい、買いたい……などなど、日々、こうしたい、ああしたいって思うことを叶えてあげる。他人から見たら、しょーもないことかもしれないけれど、自分にとっては大切な、ちっちゃな夢をどんどん叶えていく。この行動の積み重ねが、ふだんの幸せ、つまり「夢が叶わなくても幸せ」というベースをつくっていくんです。そうなったら、夢があってもなくても、夢が叶っても叶わなくても、ずーっと幸せでいられるんですね。

—夢は、未来に向けて思い描くものとばかり思っていた。けれども日々、心に浮かぶ小さな欲求も“夢”のうち。そんな小さな夢を日々、叶えていれば、将来に思い描く夢は叶わなくても大丈夫。こうして「夢が叶わなくても幸せな人生」はつくられていく。ただ、それは意外と勇気のいることなのでは? とくに今まで周りの目を気にして、好きなことをしてこられなかった人にとっては……。

◆大事な一歩を踏み出す合言葉「じゃねーし!」「やる!」

心屋 小さな夢を叶えていく。好きなことをする。自分の好奇心を満たしていく。
ところが、なかなかこれができない人が多い。その根っこにあるのは、たぶん—「どうせ私なんかダメだし……」と自分を低く見積もった“謎の自己評価”なんですね。そうやって、小さな夢すら叶えられなくなってしまっている。これこそが人生で一番の邪魔者なのかなと思います。だから今後は、その「どうせ私なんか……」にグイッと逆らっていってください。

グイッと逆らうための合言葉があります。「じゃねーし!」です(笑)
「これをやりたいけど、どうせ私なんか……」と思ったら、すかさず「じゃねーし!」と唱えるんです。
そうしたら、もう1つ。自分を本気にさせるために、「やりたい」を「やる!」に変えちゃってください。
「行きたい」を「行く!」、「見たい」を「見る」、「買いたい」を「買う!」に変える。……じゃあ、ちょっと練習してみましょうか。ちなみに、「やる!」は力まず、素の顔でスッと言うと、よりすんなり、抵抗なく実行しやすくなります。がんばらないことがポイント。では、いきますよ。

「こんなことやってみたいなあ、でもなあ、どうせ私なんかダメだしなあ……、じゃねーし!
(会場「じゃねーし!」

「あんなことやってみたいなあ、でもなあ、でもなあ、でもなあ……、やる!
(会場「やる!」

そうそう、その調子(笑)……誤解しないでほしいんだけど、みなさんに言わせて、僕はひとりでおもしろがっているのではありませんよ(笑) 言ってもらったのは、みんな練習が必要だからです。そして、なぜ練習が必要かというと、ほんとに多くの人が「どうせ私なんか……」と思うことをクセ、習慣にしてしまっているから。「何かをしたい」と思った瞬間、ほぼ自動的に「どうせ私なんか……」が働いて、したいことができなくなってしまうんですね。

こんなことやってみたいなあ、でもなあ、どうせ私なんかダメだしなあ……、じゃねーし!「あんなことやってみたいなあ、でもなあ、でもなあ、でもなあ……、やる!」ここで、ちょっと考えてみてほしいことがあります。

「私なんか……」の後に続く言葉は何でしょう?
「どうせ私なんか、◯◯だからダメ」と自動的に思ってしまう。では、この◯◯には何が入りますか?
「のろまだから」「ぶさいくだから」「貧乏だから」……。ここに入る言葉は人それぞれで違うと思いますが、何であれ、そこに「じゃねーし!」を入れてみてください。

「どうせ私なんか、◯◯じゃねーし!」です。全力で「じゃねーし!」と逆らって、そしてスッと「やる!」と言い切る。「じゃねーし!」「やる!」は、いってみれば、自動的に「どうせ私なんか……」が働いたときに、手動運転に切り替えて、したいことをする方向へと自分をもっていく方法なんです。


最初は「どうせ私なんか……」が自動で、「じゃねーし!」「やる!」が手動だった。でも、これを繰り返していくうちに、だんだんと「どうせ私なんか……」が発動しなくなって、「やる!」だけが自動的に発動するようになっていく。自分が「したい」と思ったら、ためらいなく「する」というふうにクセ、習慣そのものが変わっていくんです。

—したいことを「できない」「してはいけない」ことの最大の原因が、じつは自分の思考のクセだったというのは大きな発見だ。これからは「どうせ私なんて……」が顔を出すたびに「じゃねーし!」「する!」と唱えて振り切ってしまおう。けれどもここで、疑問が生まれた。こうして自分のクセを修正していくと、はたして誰でも「たまたま」夢は叶ってしまうのだろうか……?
(構成/福島結実子 写真/細野秀穂)

<特別授業・後編へ続く(4月4日公開)>

cakesにて『心屋流 ちょっと変わった夢の叶え方』(学研プラス)を全文公開!
こちらから
(毎週火・木曜日更新予定)


心屋仁之助(こころや じんのすけ)
心理カウンセラー。個性を生かして性格を変え、自分らしく生きるための手助けをする「性格リフォームの匠」として、テレビ出演でも話題になる。 大手企業の管理職として働いていたが、自分や家族の問題がきっかけとなり、心理療法を学び始める。現在は京都を拠点として、全国各地でセミナー、講演活動やカウンセリングスクールを運営。その独自の「言ってみる」カウンセリングスタイルは、たったの数分で心が楽になり、現実まで変わると評判。現在、個人カウンセリングは行っていないが、スクール卒業生により全国各地で心屋流心理学のセミナーやボランティアでのグループカウンセリングが広く展開されている。 著書の累計発行部数は450万部を突破。公式ブログ「心が 風に、なる」は、月間1000万アクセスを記録する人気ブログ。 トークとオリジナル楽曲の弾き語りによる、2019ライブツアーも実施中。

https://www.kokoro-ya.jp/meeting/meeting-lecture/
公式ホームページ「心屋」で検索 https://www.kokoro-ya.jp/
公式ブログ「心が 風に、なる」https://ameblo.jp/kokoro-ya/


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この連載について

心屋仁之助先生・特別公開授業【夢の叶え方】

心屋仁之助

著書の発行部数は累計450万部、ブログの読者20万人、ポッドキャストのリスナー25万人、そして2017年には武道館での単独ライブを実現——などなど、数々の驚異的な結果を出してきた心理カウンセラーの心屋仁之助氏。このたび新刊『心屋流 ち...もっと読む

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コメント

AKI_kosame https://t.co/BXj9shGgkQ 約1ヶ月前 replyretweetfavorite

gibbous_leo ▶️ 「どうせ私なんか…」の人へ。 10ヶ月前 replyretweetfavorite

Saimmm こころやさん| 10ヶ月前 replyretweetfavorite

katomika39 夢が叶わなくても幸せな人生 心屋さんの 歌にはまったく興味がないけど、この人の言ってることは本当に… https://t.co/5JsrsJrWoW 10ヶ月前 replyretweetfavorite