そもそも、自分ひとりでできることなんて、
たかが知れている。
「こんなことしたいな」「こうなったらいいな」と思っても、自分ひとりでできることなんて、たかが知れています。
そもそも、自力で叶えようと思っていることは、しょせん、自分ひとりの頭で、自分の経験(見たり聞いたり)の中で考えたこと。
ひょっとしたら、「もっと楽しいことになるかもしれない、思考を超えた夢」に、つまらない制限を与えてしまうかもしれないのです。
大きな夢ほど、そうです。
自分で死ぬほどがんばれば、できないことなんてない。
その心意気、そのプロセスこそが大事。
自分の力で成し遂げることが大事。
そういう意見もあるでしょうし、それも事実でしょう。
でも、世の中、苦しんだ果てに望みが叶うというストーリー「だけ」ではありません。
自分のあり方次第では、周囲の人が寄ってたかって夢を叶えさせてくれる、そういう夢の叶え方もあります。
ひとりでやらなくちゃ。
ひとりでできるもん。
そんな見栄や意地を捨てることもまた、なんか知らないうちに夢が叶っていくことにつながっていく、と言えるのかもしれません。
僕も同じです。
あれをやりたい、これをやりたい。
こうしてほしい、ああしてほしい。
自分ひとりで努力してがんばって、という方法の代わりに、できるだけ遠慮せずに、たとえ自分にできないことでも、やり方を知らなくても、自分の中のわがまま(希望)を伝えるようにしました。
そうしているうちに、ひとつ、またひとつと助けてもらい、やりたいことができるようになっていき、やがて大きな夢が叶いました。
だから、「自分、やったぜ!」とガッツポーズを決める気分ではありません。
「ほんますんません〜(謝)、ありがとうございます〜(感)」
という感じ。本当にたくさんの人が力になってくれて、僕に夢を叶えさせてくれたからです。
できないあなたを見て、できることを持ち寄って、みんな、あなたに優しくなれるのです。役に立ちたくなるのです。一緒にやりたくなるのです。
「できない自分はダメ」ではありません。
「できないから、自分でなんとかしなくちゃ」でもありません。
「できなくていい」「ダメでいい」。
だから遠慮なく人を頼れるし、だからこそ、周りも優しくしてくれるのです。
ここで必要なのは、「自信」です。
どんな自信かというと、「私はすごい」というのもそうだけど、もう一歩踏み 込んで、「何もできない自分でも、助けてもらえるんだ」という自信。
「助けてもらえる、応援してもらえる。自分は、それくらいの魅力のある人間なんだ」という自信。
自信というより、「覚悟」といってもいいかもしれません。これがあって初めて、罪悪感なく、遠慮なく、他力を借りることができるのです。
あ、そうしたらきっと、自分のほうが誰かの「他力」になる楽しみも、きっとわかるでしょうね。
人の夢を応援する、人を助ける楽しさも、振りまいてみてください。
努力したから、今がある。
では、努力しなかったら、 どうなっていた?
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