わかる日本書紀① 神々と英雄の時代

戦術を以て残党狩り!頭がキレる初代神武天皇【初代④】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した『わかる日本書紀① 神々と英雄の時代』から、日本の正史を学ぶ連載。

エウカシとオトウカシの兄弟②

前回のおはなし

そこで、シイネツヒコは祈誓(うけい)をして、
「我が君がこの国を平定できるなら、行く道は自然に開けよう。もし平定することができないなら、賊兵が必ず阻むだろう」
と言い終わると、まっすぐ敵陣に向かって歩いて行きました。すると敵兵たちは二人を見て、
「あはは、これはなんとも見苦しいじいさんとばあさんだなあ」
と大笑いして道を開けて通らせました。

二人は無事に天香山に着いて、土を取って帰ってきました。カムヤマトイワレビコはたいそう喜んで、その土で、八十平瓮(やそひらか)と天手抉(あまのたくじり※呪詛の祭祀用の真ん中のくぼんだ小さい土器の皿※1八十枚、厳瓮(いつへ※儀礼用の器)を作り丹生川(にうがわ)※2の川上に上って行って、天地の神々を祭りました。菟田川(うだがわ)の朝原※3で水の泡のように浮かんで消えるようにと、八十梟帥(やそたける)の命を天手抉(あまのたくじり)八十枚に呪いつけて浮かばせ沈ませたのです。

カムヤマトイワレビコはまた祈誓をして言いました。
「今、八十平瓮を使って水なしで飴を作ろう。飴ができたら、必ず武器の力を借りずに居ながらにして天下を平定できる」
飴は自然にできました。また祈誓をして、
「今、厳瓮(いつへ)を丹生川に沈めよう。もし大小の魚が一斉に酔って流れる様子が柀葉(まきのは)※4が浮き流れるようであったら、私は必ずこの国を平定するだろう。そうでなければ全ては失敗に終わるだ ろう」

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日本のはじまりを知る一冊。

マンガ遊訳 日本を読もう わかる日本書紀1 神々と英雄の時代

村上 ナッツ,村田 右富実,つだ ゆみ
西日本出版社
2018-12-18

この連載について

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わかる日本書紀① 神々と英雄の時代

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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