我々が作り出すモノは、じつは我々の身体を無意識に外に出している

大腿骨を縦に割ってみると、中に張り巡らされている骨の構造は、橋の梁と同じ構造に驚く。また聴覚の神経細胞は、ピアノの鍵盤と同じような配列で並んでいる。これはいったいどういうことなのか?脳が作り出すモノは、無意識に身体を模倣していく。人工(脳)と自然(身体)の驚くべき関係を解き明かす!『
ヒトはなぜ、ゴキブリを嫌うのか?』より掲載第五弾!

 建築と解剖というのはある意味ではまったく違うものです。私は解体屋ですが、建築はつくる方です。しかしよく似ている点は構造を扱っているということです。たとえば、レオナルド・ダ・ヴィンチは解剖図をたくさん書いています。小さな紙に書き込んでいるんですが、よく見ますと時々解剖図の脇に建築の図が書いてあります。レオナルドが、人体と建築というものをある同じ面から見ていたというのはたぶん間違いない。

 たとえば彼が骨を書きますと、おもしろいのは必ず複数の骨を書く。それ以前のヨーロッパの骨の書き方というのは全身を書くわけですが、レオナルドは複数書く。そのあとで一個を書くという時代がまた始まるわけですが、ちょうど中間にレオナルドがいました。

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ヒトはなぜ、ゴキブリを嫌うのか?

養老孟司

スマホやPCが必需品となった現代人は今、気づかないまま大きな落とし穴に突き進んでいる。どんな落とし穴なのか? そのサインは、突然、台所や部屋に現れるゴキブリを忌み嫌う心理の奥底を読み解くことで浮かび上がってくる。なぜ、あれほどに嫌うの...もっと読む

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コメント

tomshirai 「レオナルドが、人体と建築というものをある同じ面から見ていたというのはたぶん間違いない。」 8ヶ月前 replyretweetfavorite

megamurara びっくりです! 9ヶ月前 replyretweetfavorite