剣豪・宮本武蔵の生き様がにじむ歌

歴史を動かすその瞬間、彼らはどんな歌を詠んだのか。歌を通して、偉人たちの素顔を明らかにする新感覚短歌論『日本史を動かした歌』(田中章義・著)。本書の刊行を記念して、よりすぐりの人物たちのよりすぐりの歌を、特別公開します。第4回は、無敵の剣豪・宮本武蔵が登場。

乾坤をそのまま庭と見るときは我は天地の外にこそ住め

旧暦四月十三日は、宮本武蔵と佐々木小次郎が巖流島で決闘をした日だとされる。一六一二 (慶長十七)年のことだ。

江戸時代初期の剣術家、さらには二刀流の兵法でも知られた武蔵は、芸術面の才能にも恵まれた人だった。重要文化財となっている水墨画や工芸品などはよく知られる。

けれども、これまで武蔵の和歌が着目されたことはあまりなかった。真偽のほどが定かではなく、わずかに数首、武蔵作だと伝えられている和歌があるだけだからだ。

そんな中でも掲出歌は 本人の可能性が高いと言われている一首だ。吉川英治も『随筆 宮本武蔵』の中で、「これは武蔵の歌と見ていいだろう」と述べている。

剣豪のまなざしは、天地すらも超える

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偉人の本音は歌にあり! 日本史の裏側がわかる、英傑百人一首物語。

日本史を動かした歌

田中 章義
毎日新聞出版
2019-03-23

この連載について

初回を読む
日本史を動かした歌

田中章義

独眼竜政宗は歌の天才? 高杉晋作は隠れ西行ファン?  夏目漱石がこの世にたった8首残した歌とは? 歴史を動かすその瞬間、彼らはどんな歌を詠んだのか。 歌を通して、偉人たちの素顔を明らかにする新感覚短歌論『日本史を動かした歌』(田中...もっと読む

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