前澤友作(株式会社スタートトゥデイ)vol.2 世界の端の幸せまで気になる

ファンドマネージャー藤野英人氏と日本を代表する経営者との対談連載。1人目のゲストはスタートトゥデイの前澤友作社長だ。「世界の端の幸せまで気になる」と語る前澤社長の生き方は、会社経営にどのように反映され、スタートトゥデイを支えているのだろうか。

採用基準は、いい人かどうか

藤野

スタートトゥデイの企業理念は、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」ですよね。世界平和という壮大なビジョンを「できるはずない」と思わずに、まじめに実践している。ここが、スタートトゥデイが他の企業とは一線を画している部分だと思います。

前澤

僕は生来、自分勝手な人間です。常に自分が「幸せになりたい」と思い続けている。僕にとっての幸せは、好きなことをしながら、好きな人と一緒に暮らしていくこと。そしてまわりの人も同じような幸せを感じられることです。その「自分のまわり」というのが僕の場合、かなり世界の端まで目に入るんですよ。飢えた子どもたちやテロの被害者……テレビでそういった人びとを見ると悲しくなるし、これでいいのかと憤りを感じます。自分の力で少しでも世界に幸せな人を増やせるなら、できることはなんでもしたいと思います。

藤野

そうした「まわりの幸せ」について目を向けるきっかけは他にありましたか?

前澤

やはり僕にとって、2001年9月11日の同時多発テロは大きな出来事でした。これから自分がすべきことは何なのか、自分に何ができるのか深く考え、「世界平和のために働く」ことを決意して、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念もその時決めました。昔、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロに行き、『シティ・オブ・ゴッド』という映画で見たような貧富の差を目の当たりにして、衝撃を受けたこともありました。あとは、秋葉原通り魔事件もひとつきっかけになっています。僕はその日秋葉原に家電を見に行っていて、偶然現場に居合わせたんですよ。犯人は当時25歳で、うちの会社のスタッフの平均年齢と同じくらいだった。彼がスタートトゥデイで働いていたらこんな事件は起きなかったかもしれない、などといろいろ考えましたね。世の中で起こっている事件や事故は、誰の責任でもあるし、誰もが加害者・被害者になり得ると強く感じたんです。

藤野

そうだったんですね。また、この企業理念が社員の方にも浸透していると感じるのが、あいさつです。スタートトゥデイの社員の方のあいさつは、「言わされている感」がないんですね。来訪者に対して、みなさん思い思いの声をかけてくださる。これは、そういうふうに教育されているんでしょうか。

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イケてる経営者が日本を救う

藤野英人

日本株ファンドの「ひふみ投信」で抜群の成績を残しているファンドマネージャー藤野英人氏がイケてる日本企業の経営者にインタビューし、投資家の目線で成長の秘密をひもといていく対談連載。50歳未満の「アニキ編」と50歳以上の「オヤジ編」の2編...もっと読む

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