第253回 確率の冒険:全体のうちどれくらい?(前編)

「表と裏が交互に出る、機械仕掛けの《ロボットコイン》を考えたら?」と中学生のユーリが言い出した。あなたも《数学トーク》を楽しもう!

登場人物紹介

:数学が好きな高校生。

ユーリのいとこの中学生。 のことを《お兄ちゃん》と呼ぶ。 論理的な話は好きだが飽きっぽい。

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ロボットコイン

ユーリは確率についてのおしゃべりをしている。

二回に一回の割合で表が出るコインだからといって、フェアなコインとは限らないという話題で、 ユーリロボットコインというアイディアを出してきた(第252回参照)。

ユーリ「……こんなロボットコインを考えるの」

「ロボットコインって何だ?」

ユーリ「記憶装置がついてて、自分が表になるか裏になるか決められるコイン。機械仕掛け」

「ほう」

ユーリ「それでね、ロボットコインを投げたら、必ず表と裏が交互に出ることにするの。そうしたら相対度数は$\frac12$じゃん。偶数回投げると。 でも、こんなロボットコインはフェアじゃないよね!」

「表裏表裏表裏……と出続けるコインか!」

ユーリ「ロボットコイン、かわいいじゃん! 空中でクルクル回りながら考えるんだよ。『えっと、ボクはさっき表を出したから、次は裏だな。よいしょっと!』ってね。それで裏が出るの」

「高性能なのか何なのかわからないけど、すごいの考えたなあ!」

ユーリ「へへー」

「表裏表裏表裏……のように表と裏が必ず出るコインがあったら、表が出る相対頻度は確かに$\frac12$に近づくね」

ユーリ「だよねー。$10$回投げたら$5$回が表だし、$10000$回投げたら$5000$回が表だから、きっかり$\frac12$」

「奇数回でもそうだよ。$11$回投げたら表が$6$回で裏が$5$回だから、$\frac{6}{11} = \cdots$というのはどのくらいだろう。$0.5454\cdots$か」

$$ \frac{6}{11} = 0.5454\cdots $$

ユーリ「ロボットコインを$10001$回投げたら?」

「計算してみよう。$10001$回投げたら、表が$5001$回で裏が$5000$回だから……」

$$ \frac{5001}{10001} = 0.500049\cdots $$

ユーリ「ふんふん。$0.5$に近くなった!」

「ロボットコインだと、確かに相対度数が$\frac12$に近づくけど、 フェアなコインとは言えないね。 表と裏が交互に出るコインでゲームやギャンブルしたくないなあ」

ユーリ「『さぁ、賭け狂いましょう!』」

「急に蛇喰夢子になるなよ。……だから、ロボットコインじゃギャンブルにならないって。次に何が出るかわかっちゃうんだから」

ユーリ「あっ、じゃあさ、ロボットコインは$1$回目はどっちが出るかわからないことにしようよ。ロボットコインの中にはちっちゃくてフェアなコインが入ってて、$1$回目だけはそれに従うの」

「その発想……すごいな」

ユーリ「でも$2$回目からは、必ず交互だよ。それだと、フェアなコインとロボットコインは$1$回目にはぜったい区別が付かないね!」

「そうだね。何しろ$1$回目はフェアなコインを使ってるからね」

ユーリ「……」

いままではしゃいでいたユーリが急に真剣な顔で黙ってしまった。

「……」

ユーリ「んーんんん……何だか変だよ」

「何が?」

ユーリ「だってね。フェアなコインを何回も何回も投げたらその$50$%くらいが表になるよね」

「そうだね。$M$回投げたら、表が出る回数$m$は$M$の約半分になる。$M$が大きかったら特にね」

ユーリ「でも、ロボットコインも同じだよね。ロボットコインを何回も何回も投げたらその$50$%くらいが表になる」

「ユーリは正しいよ。むしろロボットコインの方が、フェアなコインよりも$50$%に早く近づくくらいだ」

ユーリ「それなのに、ロボットコインはギャンブルに使えない……それって、何かおかしくね? またわかんなくなった!」

「なるほど。ユーリの疑問はこういうこと?」

ユーリの疑問

「コインを$M$回投げたとき、表が出る回数$m$は$M$のおよそ$\frac12$になる」という点では、 フェアなコインとロボットコインは同じである。

では、フェアなコインとロボットコインとは、何が違うんだろうか。

ユーリ「うーん……だいたいはそーゆーこと。あのね、違うってゆーのはわかるよ、もちろん。 ロボットコインは必ず交互に出るってところが違う」

「そうだね」

ユーリ「でも、すっきりしないの」

「うん、だったらね……」

ユーリ「ちょっと待って。あのね、ユーリが引っかかってるのは、《記憶》の話かも」

「記憶」

ユーリ「お兄ちゃん言ったじゃん。フェアなコインは《記憶を持っていない》って。記憶を持ってないから、過去にどんな表裏が出たかは覚えていられない。 だから、たとえば表が$10$回続いて出たとしても、 $11$回目に表と裏でどちらかが特に出やすくなるわけじゃない……って。 フェアなコインだったらの話だよ」

「そうだね、その通り。フェアなコインは記憶を持っていない。 ロボットコインが交互に表裏を出せるのは記憶を持っているから。 そこが大きな違いだ」

ユーリ「でも、でもね! 《記憶》を持ってるかどーかって、《仕組み》の話でしょ? ロボットコインの《中身》の話じゃん。でも、いまは確率を考えてるんだから、《数》の話にならないの? 《数》に出てこないの?」

「《数》に出てこない……ってどういう意味だろう」

ユーリ「あーもー、ニブいにゃあ! コインは表が何回出るかが大事なんでしょ? だったら、ロボットコインだと表裏が交互に出るよねっていうのはどうやったらわかるの?」

「交互に出るのは見ればわかるよね。表が出る。裏が出る。表が出る……」

ユーリ「違うんだって。それは記憶っていう仕組みがあるからっしょ? 仕組みの話をしたいんじゃないんだよー」

「表が出た後には必ず裏が出るというのがロボットコインの性質なんだから、仕組みの話じゃないと思うんだけど」

ユーリ「性質……」

「《表が出た》ということが、次の表裏に《影響を与えている》という性質の話なんだよ。仕組みや中身がどう作られているかという話じゃなくて」

ユーリ「違うんだよー! 何でわかってくんないの! お兄ちゃんのテレパシーはどこにいったー! 《記憶》とか《影響》とかじゃなくて、《数》に出てこないの?」

ユーリの強い訴えで、は真剣に考える。

彼女がいう「《数》に出てくる」って、いったいどういうことなのか。

いったい何を求めているのか。

「ねえユーリ。もしかして……フェアなコインとロボットコインを、何らかの数を使って区別したいと言ってるのかな」

ユーリ「さっきから、ずーっとそー言ってんじゃん! 《起こりやすさ》以外の《数》はないの?  表が出る回数の割合じゃ区別つかないんでしょ?」

「そうだね。$M$を大きくして相対頻度を調べるだけじゃ区別はつかない。そうか、ユーリの疑問はわかったと思う。 ユーリが求めているのは、 コイン投げの結果が、次のコイン投げに《影響を与えている》という性質を、数を使って表現することなんだね」

ユーリ「そのとーり!」

「その数を比べれば、フェアなコインの場合には《影響を与えていない》といえて、たとえばロボットコインの場合には《影響を与えている》といえるような数。そんな《数》はあるのか?……そういうことかな?」

ユーリ「そのとーり!! ……で、そーゆー《数》は、あるの?」

「うん。一つの《数》じゃないけど、少し計算すればわかる《式》はあるよ」

  • こういう式が成り立つなら、影響を与えていないといえる
  • こういう式が成り立たないなら、影響を与えているといえる

ユーリ「知りたい! 教えて!」

「うん。順序立てて考えていこう。いま関心があるのは、コインを$1$回目に投げたときの結果が$2$回目に投げたときの結果に《影響》を与えているかどうかだよね」

ユーリ「そーだね」

「ということで《コインを$2$回投げる》ときのことを考えていこう。確率を考えたいんだから、すべての場合を挙げていくよ」

ユーリ「《コインを$2$回投げる》ときの、すべての場合……」

「コインを$1$回目投げるときには、表が出るか、裏が出るかの$2$通りがある。そして、そのそれぞれに対して$2$回目で表が出るか裏が出るかの$2$通りがある。 すべての場合は$4$通りあるわけだね」

ユーリ「こんなふーに並べればいい」

コインを$2$回投げるときの、すべての場合

  • 表→表($1$回目が表で、$2$回目も表)
  • 表→裏($1$回目が表で、$2$回目は裏)
  • 裏→表($1$回目が裏で、$2$回目は表)
  • 裏→裏($1$回目が裏で、$2$回目も裏)

「そういうこと。その$4$通りの場合を、こんなふうに《表にして考える》ことにしよう」

コインを$2$回投げるときの表

ユーリ「並べるのと同じでは」

「そうだね。まったく同じことだよ。フェアなコインの場合には、この$4$通りのうち、どれが特別起こりやすいということはない。 だから、この$4$個のマス目に確率を書くとしたら、ぜんぶ$\frac14$になる」

フェアなコインを$2$回投げるときの確率

ユーリ「……」

「いまのはフェアなコインを投げた場合の話。ところが、ユーリが考えたロボットコインの場合は違う。 だって、表→表や、裏→裏は絶対に起きないからね」

ユーリ「あー、そだね」

「ロボットコインが$1$回目に表になるか裏が出るかは、フェアなコインと同じとしよう。$1$回目を投げると、表が出るかもしれないし、裏が出るかもしれない。どちらが余計に出やすいとはいえない。 けれど、$1$回目が表ならば$2$回目は確実に裏になるし、$1$回目が裏ならば$2$回目は確実に表になる。 だとすると……」

ユーリ「こーゆー形になる?」

ロボットコインを$2$回投げるときの確率

「そういうこと。いま作った二つの表を見比べると、フェアなコインとロボットコインは明らかに違うことがわかる」

ユーリ「ちょっと待って……あれ? 相対度数がどっちも$\frac12$になるから区別が付かないって話は、表にしたらどーなるの?」

「うん、いまからそれを話そうと思っていたんだ。$2$回投げたときの表を、あえて、《$1$回目だけに注目》してみると、こんなふうに見える」

コインを$2$回投げるとき、$1$回目だけに注目した表

ユーリ「ほほー」

「意味はわかるよね。$2$回目が表になったか、裏になったかは気にしない。そうすると、フェアなコインも、ロボットコインも、$1$回目が表になる確率は$\frac12$になるんだよ」

コインを$2$回投げるとき、$1$回目だけに注目した表

ユーリ「$1$回目だけに注目したら、区別が付かない……」

「同じように、今度は$2$回目だけに注目してみよう。やっぱり、フェアなコインとロボットコインは区別がつかない」

コインを$2$回投げるとき、$2$回目だけに注目した表

ユーリ「そっか……この表をどー見るかで、説明できるんだね。$1$回目だけに注目したり、$2$回目だけに注目したりすると、区別は付かない。 でも、$1$回目と$2$回目の両方に注目すると、明らかに違う……」

「そういうことになるね」

ユーリ「うーん……でも、もーちょっと! もーちょっと何とかなんないかにゃあ! これは単に、言い換えただけだもん。《$1$回目と$2$回目が影響してる》《記憶を持ってる》を表にしただけじゃん!」

「うん、もう少し進もう。さっき言ってた計算の話。フェアなコインの場合は、ぜんぶで$4$通りあって、このマス目の一つが$1/4$になってたね。 それっていうのは、ちょうど掛け算になっているんだよ」

ユーリ「掛け算って?」

「フェアなコインの場合を考える。《$1$回目に表が出る確率》と《$2$回目に表が出る確率》とを掛ける。そうすると、 ちょうど《$1$回目に表が出て、$2$回目に表が出る確率》に等しくなっている。 つまり、$\frac12 \times \frac12 = \frac14$が成り立っている」

フェアなコインの場合

《$1$回目に表が出る確率》$\times$《$2$回目に表が出る確率》$=$《$1$回目に表が出て、$2$回目に表が出る確率》

$$ \frac12 \times \frac12 = \frac14 $$

ユーリ「ちょっと待って。ロボットコインの場合はそーならないの?」

「ならないね。ロボットコインの場合を考える。《$1$回目に表が出る確率》と《$2$回目に表が出る確率》はどちらも$\frac12$で、これはフェアなコインの場合と同じなんだけど、 《$1$回目に表が出て、$2$回目に表が出る確率》は$0$だよね。 だから、 《$1$回目に表が出る確率》と《$2$回目に表が出る確率》とを掛けた結果は、 《$1$回目に表が出て、$2$回目に表が出る確率》に等しくならない。 つまり、$\frac12 \times \frac12 = 0$は成り立たない」

ロボットコインの場合

《$1$回目に表が出る確率》$\times$《$2$回目に表が出る確率》$\NEQ$《$1$回目に表が出て、$2$回目に表が出る確率》

$$ \frac12 \times \frac12 \NEQ 0 $$

ユーリ「……」

「これこそ、フェアなコインとロボットコインの大きな違いといえる。そして、ユーリが知りたいといってた《記憶を持ってるかどうか》や《影響を与えているかどうか》を、式で表したことになる」

ユーリ「うー……」

「《$1$回目に表が出る確率》と《$2$回目に表が出る確率》とを掛け算してみよう。そして、その結果が《$1$回目に表が出て、$2$回目に表が出る確率》に等しくなったかどうかを調べよう」

  • (A)もしも等しかったら、《$1$回目に表が出ること》は《$2$回目に表が出ること》に影響を与えていない。
  • (B)もしも等しくなかったら、《$1$回目に表が出ること》は《$2$回目に表が出ること》に影響を与えている。

ユーリ「……」

「フェアなコインは(A)になり、ロボットコインは(B)になっていた。これが二つの違い」

ユーリ「わかんなくなった! どーして確率を考えているのに急に掛け算しなくちゃいけないの? これじゃ《賭ケグルイ》じゃなくて、《掛ケグルイ》じゃん!」

「だれうま」

ユーリ「途中まではわかってたんだよ。ほんとだよ。でも急に《掛け算してごらんよ》になってわかんなくなった!」

「それは《比》や《割合》の計算で掛け算が出てくるのと同じ理屈なんだ。確率の定義はもともと割合になっているのを思い出そう。 《すべての場合の数》分の《いま注目している場合の数》だったよね」

《確率の定義》

全部で$N$通りの《起こるかもしれないこと》がある。このとき、次を仮定する。

  • $N$通りのうち、どれかは必ず起こる。
  • $N$通りのうち、起こるのはどれか$1$通りに限る。
  • $N$通りのうち、どれが起こりやすいということはない。

このとき、$N$通りのうち、$n$通りのいずれかが起きる確率を、 $$ \frac{n}{N} $$ と定義する。

分母の$N$は《すべての場合の数》で、分子の$n$は《いま注目している場合の数》である。

ユーリ「ははーん……割合の計算?」

「そうだよ。コインで表が出る確率が$\frac12$のとき、$M$回投げると、$M$が大きければおおよそ$M/2$回だけ表が出るというときに掛け算を使う。それと同じ。コインを投げる全体の回数$M$に表が出る確率を掛けると、おおよそ何回表が出そうかがわかる」

ユーリ「うん。それはわかる」

「ところでいまはコインを投げることを繰り返すことを考えていたよね。$1$回目に表が出て、$2$回目も表が出るというとき、《$1$回目に表が出た場合》を全体だと思ってまた掛け算を使うわけだ」

ユーリ「……」

「いま僕たちは《影響を与える》とか《影響を与えない》という言葉を式で表現できないかを考えている」

ユーリ「うん……」

「《影響を与えない》という言葉を注意深く考えていこう。どういうことかというと、たとえ《$1$回目が表》の場合であっても《$1$回目が裏》の場合であっても、 《$2$回目に表が出る起こりやすさ》は変わらないということなんだよ」

ユーリ「ちょっと待って! いまのもっかい言って!」

「別の言い方をすると」

ユーリ「別の言い方じゃなくて、いまのもっかい言って!!」

「たとえ《$1$回目が表》の場合であっても《$1$回目が裏》の場合であっても、《$2$回目に表が出る起こりやすさ》は変わらない」

ユーリ「うんうんうん……それが《影響を与えない》ということ?」

「そう。それが《影響を与えない》ということ。そして、 《$1$回目が表》の場合であっても《$1$回目が裏》の場合であっても、《$2$回目に表が出る起こりやすさ》は変わらない……というのは、 《$1$回目が表》の確率と《$2$回目が表》の確率を単純に掛け算しさえすれば、 《$1$回目が表で、$2$枚目が表》の確率になってくれるということ。これは《割合の計算》と同じ話なんだよ」

ここで、ユーリは何度目かの長考モードに入った。

割合の計算……という表現でうまく伝わっただろうか。

ユーリ「わかった! 栗ヨーカンの話なんだね!」

「栗羊羹?」

ユーリ「ヨーカンの中に小さな栗がたくさん入ってるの」

「いや、栗羊羹は知ってるよ。それがどうしたの」

ユーリ「あのね、この表が栗ヨーカンなの。もしも栗が均等に入ってたら、横に半分に切って、縦に半分に切って一切れもらえば、全体の四分の一の栗が食べられるでしょ? それが、$\frac12 \times \frac12 = \frac14$が成り立つってことじゃん! それがフェアな栗ヨーカンの場合……じゃなくて、フェアなコインの場合」

フェアなコイン

「ああ……なるほど、そういう話か」

ユーリ「でも、ロボットコインのときの表はそうはなってない。栗がこっちとこっちに固まってる。だから、単純に横に半分に切って、縦に半分に切って一切れもらっても、全体の四分の一の栗が食べられるとは限らない……でしょ?」

ロボットコイン

「確かにそうだね」

ユーリ「栗ヨーカンを、横に半分に切ったとき、上の半分なのか下の半分なのかで、話はぜんぜん違う。どっちを選ぶかは十分考えなくちゃだめ、じゃないと栗が食べられない!  そっかー! わかった! 確かにそれって、$1$回目と$2$回目が《影響している》ことを表している!!! 影響してなければ、平和な心で掛け算すればいーんだ。わかった、なっとく!」

「食べ物でたとえると納得しやすいのか……」

ユーリ「お腹減ってきた! おやつ食べたい!」

(第253回終わり。第254回へ続く)





本文中で話題が出た『賭ケグルイ』は、原作:河本ほむら、作画:尚村透のコミックで、 蛇喰夢子(じゃばみゆめこ)は主人公の名前です。

書籍になった「数学ガールの秘密ノート」シリーズ。まずはここから!

ケイクス

この連載について

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数学ガールの秘密ノート

結城浩

数学青春物語「数学ガール」の女子高生たちが数学トークをする楽しい読み物です。中学生や高校生の数学を題材に、 数学のおもしろさと学ぶよろこびを味わってください。本シリーズはすでに何冊も書籍化されている人気連載です。 (毎週金曜日更新)

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コメント

turara_cml (結城さん2期見たのかな) 約14時間前 replyretweetfavorite

chibio6 ユーリの疑問はまさに確率を考えればすっきり解決できた。それにより相対度数と確率の違いもよく分かった。 約15時間前 replyretweetfavorite

ka_tana 栗羊羹の例え、わかりやすかったです!そして、たびたくなった( ・`ω・´) ---- 1日前 replyretweetfavorite

hibari2357 唐突な蛇喰夢子で草 裏と表が交互に出るロボコインか、やっぱユーリちゃん強いな。独立性の話から条件付き確率の話になるんだろうか https://t.co/aCEs44VIZy 5日前 replyretweetfavorite