ソニーXperiaのヒットが暗示する「日本家電の復活」

ハローキティから攻殻機動隊までさまざまなトピックをとりあげてきた「R30::リローデッド」。今回は、誰もが持っている「携帯電話」のお話。iPhoneが世の中を席巻する昨今ですが、相変わらず根強い人気を誇るのが、ガラケー(従来型携帯電話)。しかし、ガラケーからの乗り換えに絞った戦略で成功しているのが、ソニーXperia。その戦略に目を向けて見えてきたのが、「日本家電の復活」でした。

ここしばらくアップルに話題をさらわれ続けていた携帯通信の分野で、最近少し風向きが変わってきたように感じます。

NTTドコモが春に発表した、端末販促奨励金の絞り込み、通称「ツートップ戦略」のおかげで、その1つに指定されたソニーモバイルコミュニケーションズの端末「Xperia A」が、5月の発売から7月9日までで94万台も出荷するという、記録的な売れ行きを示しています。2番手のサムスンの「Galaxy S4」は45万台なので、実に2倍以上の差をつけています(参考記事)。ここ数年、スマートフォンへのシフトの中でアップルを初めとする海外勢に水を空けられてきた日本勢としては、快挙と言うべきでしょう。

ドコモの販売方針の転換の是非については、既にさまざまなところで論じられているので、ここであえて議論するつもりはありません。5ヶ月ぶりに契約数が純減に転じたことも、ドコモにとっては想定の範囲内だったはずです。何しろツートップ戦略の最大の狙いは、今もまだ契約数の半分近く、3000万人もいるドコモのガラケー(従来型携帯電話)ユーザーを、月額料金の高いスマートフォン契約に移行させることが目的だったのですから。

上記のリンク先の記事によれば、Xperia Aを契約したユーザーの60%以上がガラケーからの乗り換えだったとのことです。もしツートップで300万台が売れ、その3分の2が既存ガラケーからの乗り換えだとすれば、それだけでドコモにとって300億円近くもの通信料金収入増が見込めるわけですから、その意味では目論み通りであると言えましょう。

Xperiaはなぜドコモ「ツートップ」に選ばれたのか?

しかし、ここでふと次のような疑問が浮かぶ人も多いはずです。ツートップ戦略の狙いはガラケーからスマホへの既存ユーザーの乗り換えを促進することだったとして、そもそもなぜそれにソニーのXperiaとサムスンのGalaxyが選ばれたのでしょうか?

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

ケイクス

この連載について

初回を読む
R30::リローデッド

川上慎市郎

グロービス・マネジメント・スクールでマーケティングを教える川上慎市郎さんが、若手ビジネスパーソン向けに、マーケティング、メディア、そして教育について、深くやさしく解説をします。かつて有名ブログ「R30::マーケティング社会時評」を運営...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

k_kabesan 【第21回】 5年弱前 replyretweetfavorite

ono_yasu @r1ccha cakesでこんな記事が載ってます。面白かったので紹介。https://t.co/TA7porBom7 Android使ってる人は、カスタマイズを楽しむガジェット勢と、慣れ親しんだキャリアだから使うITツールのライトユーザー層とに分かれる印象。 5年弱前 replyretweetfavorite

R30 IT界隈の人にはピンと来ないようだけど、XperiaAの100万台は快挙です。【第21回】 5年弱前 replyretweetfavorite