生き抜くための恋愛相談

マトモな男性とのデートなのに、直前でイヤになってしまうのはなぜ?

「これって脈あり?脈なし?」「男にとって"重い女"ってなに?」「デートしても友だち止まり…色気とムードの正体とは?」「好きな人すら見つからない」…etc。18年で1200人以上の女性の悩みに寄り添う「恋愛相談のプロ」が、あなたのモヤモヤの核心に迫ります。桃山商事の人気コラム『生き抜くための恋愛相談』を特別公開!

本当にいい人だと思うのですが……

すごく惹かれてるわけではないのですが、これまで出会った男性の中で一番「マトモだ」と思える人がいます。向こうから誘われて2回ほど飲みに行きましたが、デート直前になると「なんか違うんだよなぁ……」とイヤになってしまいます。

マトモだと思う理由は、メンタルが健康だから&優しいから&稼ぎが安定しているからです。それに、私への好意を感じるし、人柄としては最高だと思います。

これまでは、すぐ泣く人、まったく連絡をくれない人、「彼女いらない」と言ってキープしてくる人などと恋愛をしてきました。それゆえ、「これらの要素がない=マトモ」という思考になっています。

しかし、こうやってモヤモヤしているときに例の「彼女いらない」と言ってキープしてきた人(今は既婚)から連絡が来ました。それで会ってみると、「やっぱり超楽しい……」となりました。私としては結婚して子どもが欲しいので、もう割り切ってこういったマトモな人と付き合うのがいいのでしょうか?

(30歳・智美)

智美さんは何に悩んでいるのか

まずは智美さんの現在地から考えていきたいと思います。この相談文から見て取れるのは、「考えていることと感じていることの不一致」から生じる戸惑いです。

智美さんを悩ませているのは、優しくてメンタルが健康で、自分に好意を寄せる〈マトモ〉な男性です(以後、「マトモさん」と呼びます)。マトモさんは条件的に申し分ないはずなのに、デートの直前になるとなぜか突然イヤになってしまう……。この心の動きが自分自身でもイマイチ理解できないことが、智美さんの悩みの種になっています。

この悩みを考えるうえで鍵となるのが、〈すぐ泣く〉〈連絡をくれない〉〈キープしてくる〉といった過去の恋愛相手たちです(以後、彼らのことは「クソメン」と呼びます)。智美さんの認識では、マトモさんがマトモであるのは、クソメン要素(=すぐ泣く、連絡くれない、キープしてくる)がないからです。さらにマトモさんは〈稼ぎが安定している〉というプラスαの好条件も乗っかっているため、〈結婚して子どもが欲しい〉という目標から逆算すると、彼と付き合うことは理に適っていると考えられるわけです。しかも、マトモさんは智美さんに好意を寄せ、デートにも誘ってきている。この波に乗っかっていけば、交際への道も険しいものではなさそうです。

目標から逆算して考えれば「付き合うべき」という結論になるのに、なぜか身体は拒否反応を示している。しかし、その原因はもしかしたら取るに足らないことかもしれないし、このチャンスを逃したら後悔するかもしれない。このモヤモヤした気持ちさえ割り切ることができれば、マトモさんとの幸せな未来が待っているような気もする。でも、本当にそれでいいのか──。これが智美さんの現在地です。

なぜ、智美さんは「割り切る」ことができないのでしょうか。この理由を考えるうえでも、鍵になるのはクソメンです。智美さんは、自分のことをキープしてきた既婚者のクソメンと過ごした時間を、〈やっぱり超楽しい……〉と感じたと書いています。ここからわかるのは、「クソメン(クソメン要素がある)→楽しい」という図式が智美さんの中にあることです。そしてこの図式では「クソメン要素がない人→つまらない」と振り分けられるため、クソメン要素を持たないマトモさんは圧倒的に不利になります。マトモさんと付き合うことは、楽しさを諦め、退屈を受け入れなければならないことのように感じられてしまう……。これが「割り切る」ことのできない理由だと考えられます。

我々はここで、「ダメな男ほど魅力的」とか、「結婚するには普通が一番」といったことを諭したいわけではありません。考えたいのは、なぜ智美さんはクソメン要素があると楽しく、クソメン要素がないとつまらないと感じてしまうのかということです。クソメン要素によって生じる楽しさとは、いったい何なのでしょうか。それを押さえることができれば、解決への道が見えてくるはずです。

なぜクソメンは〈超楽しい〉のか

改めてクソメン要素を振り返ってみると、それらは〈すぐ泣く〉〈連絡くれない〉〈キープしてくる〉といった要素でした。これを智美さんの側から捉え直すと、「問題」があったと見ることができます。一方のマトモさんには、問題が取り立ててありません。一般的なイメージからすると問題がないほうが楽しそうに思えるはずですが、智美さんは問題があるクソメンこそ〈超楽しい〉と言っている。これはどう解釈すればいいのでしょうか。

問題という言葉を辞書で引くと、解決すべき事柄、困った事態、課題、問い……といった意味が出てきます。つまるところ問題とは、「立ち向かうべきこと(または、立ち向かわざるをえないこと)」だと言えるでしょう。そしてここがポイントなのですが、問題に立ち向かっているとき、その人の脳みそは活性化され、平常時よりもテンションが上がり、軽い興奮状態になります。ゲームやギャンブルをしているときのことを思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。クソメン要素によって生じる楽しさとは、これと同種の、問題に立ち向かっている際に生じる楽しさなのではないかと我々は見ています。

〝スタティックな関係〟と〝ダイナミックな関係〟

クソメンと恋愛関係になると絶えず問題が生じるため、智美さんの内面はジェットコースターのように乱高下しますし、実際に問題を解決するためのアクションを起こさざるを得なくなります。この関係は非常に動的(ダイナミック)です。一方のマトモさんとの関係では、智美さんの内面は揺れ動かず、解決のためのアクションも起こさなくてよいため、全体が静的(スタティック)になります。

多くの場合、恋愛はダイナミックな関係です。智美さんにとってマトモさんとの付き合いは、恋愛というにはあまりにダイナミズムが少ないため、「この人でいいのかな?」という不安が残るのだと思います。これは身体が発している危険シグナルとも言えるので、「結婚という目標のためなら……」などと無視すべきではありません。恋愛や結婚に限らず、楽しくない関係を続けるのは荒野を歩き続けるようなものでしょう。

そう考えていくと、ポイントになるのは「マトモさんとの〝スタティックな関係〟を〝ダイナミックな関係〟へ移行できるかどうか」ということになります。結論を先に述べると、「できる」というのが我々の見解です。ただしそのためには、智美さんが姿勢や認識を変化させる必要があります。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

生き抜くための恋愛相談

桃山商事
イースト・プレス
2017-09-07

この連載について

初回を読む
生き抜くための恋愛相談

森田雄飛(桃山商事) /清田隆之(桃山商事)

「これって脈あり?脈なし?」「男にとって"重い女"ってなに?」「デートしても友だち止まり…色気とムードの正体とは?」「好きな人すら見つからない」…etc。18年で1200人以上の女性の悩みに寄り添う「恋愛相談のプロ」が、あなたのモヤモ...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

_daisylily "考えたいのは、なぜ智美さんはクソメン要素があると楽しく、クソメン要素がないとつまらないと感じてしまうのかということです。クソメン要素によって生じる楽しさとは、いったい何なのでしょうか。" https://t.co/5GPUM3NXAx 3ヶ月前 replyretweetfavorite

eionhofa 「マトモだけどつまらない男性」と「クソ人間だけど一緒にいて面白い男性」との間で気持ちが揺れ動く女性に対するアドバイス。 全く想像しない角度から問題の本質を捉えていて、思わず膝を打った。 https://t.co/DtmgenqXVR 3ヶ月前 replyretweetfavorite

limeA マトモな男性とのデートなのに、直前でイヤになってしまうのはナゼ?(桃山商事)|cakes(ケイクス)。 わかり易い共依存のダンスと脱却方法。 https://t.co/abx8Gn2X1C 3ヶ月前 replyretweetfavorite

nemukeco >クソメンと恋愛関係になると絶えず問題が生じるため、智美さんの内面はジェットコースターのように乱高下しますし、実際に問題を解決するためのアクションを起こさざるを得なくなります。この関係は非常に動的(ダイナミック)です https://t.co/2H6iHnU3rN 3ヶ月前 replyretweetfavorite