会社の中で好き勝手にやれる1~2割の人間になる
——そもそもこれからは会社に使い倒されていたら結構やばい状況になるような気もします。これまでみたいな働き方をしてたら、社員もたぶん危ないと思うんですが。
「『使う』『使われる』関係じゃないと、共倒れになる」と語る箕輪厚介さん
箕輪厚介(以下、箕輪) 僕からすると、会社も会社員も、両方「使う」「使われる」って関係じゃないと、どっちも共倒れになるなと思っているんです。どの本でも書いてあることですけど、会社もトップや会社の手綱を引いてる人が、世の中の流れを察知して変化に対応できるっていう状況じゃない。それこそいきなりTikTokが出てきたり、いきなりオンラインサロンが出てきたりするわけだから。
それをじゃあ、見城徹がとか、見城徹の周りの役員が逐一察知して、それに合うように業態を変化させるなんて無理なんです。だから、ある程度放し飼いにして、副業でもなんでもやらせて、勝手に、なんかちょっと海賊精神を持ってるような奴に放牧させて、骨くわえて帰ってこさせるみたいにしないといけないんです。
会社員としても、飼われちゃってると、時代に対応できない会社がつぶれるなりなんなりして、初めて柵の外に出て、まったく見たことない敵がいっぱいいたら、絶対勝てないわけですから、ある程度自由にしなきゃいけない。そこはもう、使う使われるって関係じゃないと、共倒れになる、と思います。
小野直紀(以下、小野) そうですね。まったく同じことを思うんですけど、今大きい企業に勤めていて、ウチの会社だと社員3000人ぐらいいて、まあ大きいと思うんですけど、そういうなかで、僕は自分が得だなって思うのは、8割の人はめっちゃちゃんと働いてるんです。彼らがいるから僕は好き勝手できるというか。
箕輪 それはほんとそう思う。
「きちんと働いてくれる8割の人がいるから、自由に動ける」と語る小野直紀さん
小野 でも彼らだけではきっとダメなんですよ、これから会社は。だから、残りの1~2割を会社は泳がさないといけないし、その時に「イノベーション推進室」みたいなの作るのはお門違いで、いかに勝手にそれを作らせ、やりたいと言ってモチベーションを持ってやれる状況を作るかなんですよね。
今たぶん1~2割ですけど、昔だともっとそれが少なかったんで、増えてると思うんです。だから、今そこに行った方が絶対得なんです。変わり目だから、8割の人がいると思ったら、絶対その2割側にまわったほうが損しないし、リスクもない。クビにもなんない、犯罪とか犯さないかぎりは。だからそこは行った方がいい。大企業はクビになんないんで。
箕輪 あ、そうなんすか?
小野 わかんない。ウチの会社はクビになんないと思う、犯罪犯さないかぎりは。
箕輪 ウチなんか犯罪犯してもクビにならなそう(笑)。
会場 (笑)
箕輪 その代わり犯罪犯さなくてもすぐクビになるから。独特な倫理観があるんで。たぶんなんかちょっとおかしいぐらいだと、むしろ地位が上がってる可能性がある(笑)。それがまっとうだったら。
結局、やるかやらないか
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