ウケる人、スベる人の話し方ー「そうですね!」があなたの会話を劇的におもしろくするー
ウケる人は他人と自分のネタを区別しない
スベる人は他人と自分のネタを区別する
私のインプロのワークショップでは、「盛り上がるアドリブトーク」というお題で、設定だけ与えて即興で会話をするトレーニングがあります。しかし、そこで初心者の方は、次のような会話をしがちです。ここでは、親子という設定で話しています。
子「おかあさん、大変。転んで大怪我しちゃった!!」
母「え? 大したことないでしょ。そんなことより、宿題やったの?」
子「やったよ。でも、それどころじゃないよ。足が痛くて……」
母「気にすることないわよ! 本当に宿題やったか、見せてごらん?」
一見、どこにでもいる、母と子の会話に見えると思います。しかし、これは、アドリブトークを盛り上げる上では、かなりよくない会話の流れです。まず、子ども側は「大怪我をした」という話題を振りました。しかし、次に母親側は、その設定をチャラにして、「宿題」という別の話題を立ち上げました。
ですが、その次に、子ども側は再び「大怪我」というテーマで会話を進めようとします。それを受けて、母親は再び「宿題」というテーマに戻してしまっています。このように、相手が話そうとした話題を潰して、すべて自分色に染めるような話し方をする人は、スベる人になりがちです。
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