センスとは何か? #1

長野県東御市で急成長を続け注目を集める「パンと日用品の店 わざわざ」の代表、平田はる香さん。今日の思索のテーマは「センス」について。仕事においてもセンスを必要とされることはしばしばありますが、人によって感じ方も異なるこのセンスとは何なのか? その正体を掘り下げます。


わざわざのオンラインストアのスタイリングは平田が担当。
つまりはわざわざのセンス担当になります。

「平田さんってセンスいいよね」と時々そんなことを言われます。実は自分ではあんまりそうは思ってはいません。だけど、この時のセンスって何を指しているのかな?という考え方は、高校生の頃に感じた違和感まで遡ります。今日から数回に渡ってセンスについて考えてみたいと思います。


センスを考え始めたきっかけ

高校生の頃、特に仲が良いわけでないが、同じ団地に住んでいる女の子とたまたま帰り道が一緒になったことがあった。わたしはこういうシチュエーションがとてつもなく苦手だ。さして興味のない人と、一般的な会話を適当に受け流しながら話すということが、なかなかうまくできないのだ。こういう時は相手に過剰に質問するという技を使って、自分に会話の矛先が向かってこないように気をつけている。

その日もいつものように、その場をしのぐために質問を繰り返して難を逃れようとしていた。だけど、彼女との距離感が微妙すぎて(10年以上同じ団地に住んでいたのに殆ど会話をしたことがなかった)会話を紡いでいくのが本当に難しく苦戦した。心の葛藤をよく覚えている。だけど、彼女が突如放った一言で、頭の芯まで揺さぶられて、思わず「ぇぇぇえっ?」と声が裏返ってしまうくらいきょとんとしてしまった。

それは「〇〇ちゃんってセンスいいよね? 憧れちゃう。」という一言。でも、その〇〇ちゃんはわたしからすれば、ひと昔前のヤンキーそのものだった。なんでこの時代にセーラー服のスカートが地面すれすれなの?とか(当時、スカートの丈が段々短くなっていった時期だった)、なんで前髪をいつも上にカールさせているのだろう?とか、ゲーセンで取ったようなめっちゃでっかいふわふわの毛がセカンドバッグに付いているし!みたいな感じだった。顔がめっちゃ美人でかわいいのにセンスが悪くて損をしている人という認識だったので、本当に驚いた。

その日の晩から、人がよいと思うものはこんなにも違うのか?と夜眠れなくなるくらい考えた。わたしはセンスが悪いと思っているものを、センスがよいと真逆の評価を下す人がいる。センスって何なのだろうか? センスはどうやって構築されていくのだろうか?


彼女とわたしのセンスの違い

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わざわざ平田の思索日記

平田はる香

長野県東御市にある「パンと日用品の店 わざわざ」。山の上の長閑なこの場所に、平田はる香さんは2009年にひとりでお店を開きました。平田さんがnoteで公開した記事「山の上のパン屋に人が集まるわけ」が大いに反響を呼び、独自の経営スタイル...もっと読む

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コメント

hhatchan https://t.co/YQhLEO6AXD 9ヶ月前 replyretweetfavorite

ivkky 「センスいいよね」って一度でいいから言われてみたい。次回の更新までに自分でも「センスとは何か?」考えてみようっと。 9ヶ月前 replyretweetfavorite

thinktink_jp "正直、この話は遺伝的要素や環境要因が含まれてくるので、誰が何をもってしてときめくのかを語るのは憚られる。だけど、持って生まれ..." https://t.co/7VEpPy42y5 https://t.co/FNIujeg6aN #drip_app 9ヶ月前 replyretweetfavorite

izaken77 深いテーマ。編集にも 9ヶ月前 replyretweetfavorite