あいみょんはBOOKOFFが好き

今回取り上げるのは、シンガーソングライターのあいみょん。2016年11月にデビュー、またたくまに人気に火がつき、1年末の紅白歌合戦にも出場しました。その個性的とされる詞の源泉を、武田砂鉄さんが推察します。

「ちょっとBOOKOFF行ってきます」

あいみょんはインタビューで何度かBOOKOFF好きを公言しており、ライブで地方に出向けば、近くのBOOKOFFまで足を延ばすのだという。アーティストの趣味を自分に引き寄せながら「実は私も」と続けるのはどうも抵抗感があるが、当方も無類のBOOKOFF好きで、あの色の濃い看板を見かければもれなく入店、客よりも棚整理を優先する店員の姿勢や運動部の部室を思い起こさせるすえた臭いにすっかり慣れながら、相当な時間と金をBOOKOFFに費やしてきた。少し前、三軒茶屋店を出たところで、偶然友人と遭遇、開口一番、「まだBOOKOFF行ってんの?」と含み笑いをされたのだが、BOOKOFFに対して「まだ」という尺度をぶつけてきた彼の姿勢がいまだに理解できずにいる。あれは一体どういう意味だったのだろう。

地方でライブがあれば「ちょっとBOOKOFF行ってきます」と近くの店舗まで出かけるあいみょんは、その理由を、「地域によって値段とかも違うんですよね。物価が違うから、高かったり安かったりする」(ミーティア)と答えている。物価の違いというより、都市部よりもそれ以外のほうが「値引きされるまでその商品がそのまま残っている確率が高い」ということではないかと思うが、確かに地方のBOOKOFFは都内の店舗より安い印象がある。結果、あれこれ買い込むことになる。

BOOKOFF西宮北口店
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2019-02-19

この連載について

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ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜

武田砂鉄

365日四六時中休むことなく流れ続けているテレビ。あまりにも日常に入り込みすぎて、さも当たり前のようになってしったテレビの世界。でも、ふとした瞬間に感じる違和感、「これって本当に当たり前なんだっけ?」。その違和感を問いただすのが今回ス...もっと読む

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コメント

3839Ay 中型店舗がいいのわかる。笑 9ヶ月前 replyretweetfavorite

H_sanseido https://t.co/VSmHke8h36 9ヶ月前 replyretweetfavorite

k5t1s2_3 『無限の本棚』(ちくま文庫)を読んで欲しい 9ヶ月前 replyretweetfavorite

unravel9 CDは中古買わないのに本は買うのな。作家が「いつもブックオフでCD買います」って言ってくないかな。 9ヶ月前 replyretweetfavorite