ワタナベアニです。今日のモデルは、クライアントのスタッフです。もう10年以上一緒に仕事をしていて、スタジオでもロケでもスタンド・インをやってもらっています。スタンド・インというのは、本番のモデルの前にライティングやアングルを決めるために立ってもらう役目のことです。
仕事をするごとに彼女のスタンド・イン写真が溜まっていきます。もちろんとても素敵な人なので、モデルとして仕事をしてもらったことが何度もあります。とても雰囲気がある人なのです。
彼女の場合は、映画のスチール写真のように、前後の物語が見えてくるといいなあと思って撮っています。映画のフィルムを一枚切り出したように。モデルには、それが自然に出せる人と出せない人がいます。表現はなかなか難しいんですが、そこが北海道であってもパリであっても、「ずっと住んでいる人」みたいに見えるのが理想で、彼女はどこでもそう見えるのです。
タイトルを入れたら映画のポスターになりそう。そんな写真を撮ろうと思ってフレーミングすると、ただ目の前の人を撮るよりも、物語を感じさせる写真になりそうな気がしませんか。
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