男心を理解しましょう⇒⇒⇒×
これ、個人的に諸悪の根源だと思ってます。
僕の元には毎日のように「こういう場合、男性はどう考えるんですか?」といったご質問が届きますが、即答で「完全に人によります」と答えてるんです。
なぜなら、僕たちは生まれ育った環境や、価値観、考え方、関わってきた人々など、誰一人としてまったく同じ境遇の人なんていないですよね。
なので、100人いたら100通りの男性がいますし、そもそも人間を1つの枠に当てはめるなんて不可能な上に、「男性はこれこれこういう生き物」というのがまかり通るなら、みんな似たような性格になっています。
僕自身、カウンセリングをしていてクライアントの方の好きな男性を分析するときに、「男性だから」という目線で見たことは一度もないですし、まず、相手の人となりを理解するべく、「一人の人間としてどういう人物なのか」を先に考えてるんですよ。
それから、「この人はこういう部分は男性っぽいんだな」といった感じで、一般的によく言われているような男性像で該当する部分があるなら、「後付け」で「人格の一部」として当てはめてます。
一般的な男性像というのは、「男はヒーロー願望がある」とか、「男は教えたがりな生き物」とか、「男は1つのことしかできない」とか、ある意味不変的とも言えるステレオタイプの男性像のことですが、不変的と言われてきたことですら、人によるんですよ。
なので、ほぼ100%と言っていいぐらい、好きな男性のことをステレオタイプの男性像に当てはめて見ている女性は、相手のことをよく分かっていません。
もちろんそれは、肉食系、草食系、あまのじゃくタイプなど、男性を1つの枠内に当てはめようとしている女性も例外なく同じです。
チャプター1でもお話ししましたが、人間は「素養・習慣・性質」にないことは「絶対に」持続してできないので、恋愛だけ違う自分になるとか不可能なんですよ。
「釣った魚に餌をやらない」と言われている男性は多いですが、これは単に、その人が元々していた人付き合いの癖に戻っただけで、冷めたとか愛情がなくなったとか、そういうことではないんですよね。
それに、男性を1つの枠に当てはめて考えているかぎり、相手がその枠に当てはまらない行動をした分だけ、ズレが生じて分からなくなるんです。
ようは、テストで100点取れると思ってたら、間違いが何箇所も出てきて、なんで間違えたか分からないみたいな感じですね。
そもそもですが、身も蓋もないことを言うと、もし完璧に男性心理を把握していたとしても、人の気持ちが分からない女性がいくら男心を知っていても、知っているだけではなんの意味もありません。
そういった女性は、感情のコントロールができないし、自分の主観でしか物事を見れないので、相手の事情を考えることができないんです。
ほかにも、ふだんの人間関係はうまくいっているのに、恋愛だけうまくいかないという女性は、高確率で男性に対しいらんことをしてます。
この「いらんこと」というのは、「恋愛視点で物事を考えすぎてる」ことなんです。
恋愛視点で物事を考えるあまり、男性はこういう生き物だから、あれをしちゃいけない、こうしないといけないといった感じで、接し方がぎこちなくなってるんですよね。
そもそも、恋人同士であったとしても、セックスしてるときとイチャついてるとき以外、ふつうの話しかしてないんだから、根本はどこまでいってもただの対人コミュニケーションということを忘れてはいけません。
なので、ふだんの人間関係がうまくいっている女性は、いつもの自分を恋愛にスライドさせるだけで、大幅に恋愛成就率が上がるんですよ。
そういった理由から、男心とか男性心理とか別に学ばなくていいので、目の前にいる男性の心や気持ちを理解するよう努めましょう。
相手を冷静になって「一人の人間」として見たとき、今までどれだけ狭い視野に相手のことを閉じ込めて見ていたかに気付くはずだから。
ちなみに、「男を見る目」って「人を見る目」と同じです。
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