悪いばかりじゃないぞ、ストレスって

「敏感気質(HSP/HSC)」の第一人者・長沼睦雄先生が10代(と、そして大人)に贈る、心の疲れをラクにする方法。朝起きると「また一日が始まる」と、どんよりした気分になっていませんか? 人間関係、勉強、家族、容姿…ストレス社会で生き延びる技術を紹介します。『10代のための疲れた心がラクになる本』をcakesで特別連載!(毎週火曜・金曜更新)

悪いばかりじゃないぞ、ストレスって

 ここまでストレスのマイナス面ばかり取り上げていますが、実はストレスにはプラス面もあるのです。
 それは、やる気を引き起こしてくれるエネルギーにもなるからです。
 スポーツ選手を見ていると、「この人は心が強いなあ、ストレスとかプレッシャーとかないんじゃないか」と思うような人がいます。しかし、ストレスを感じない人なんていないのです。感じているけれども、それに対応する力をつけているのです。
 大事な試合で負けてしまったとき、そのことを、イヤな思い、マイナスのものとしないで、「よし、こんどは勝つぞ」という次へのがんばりの原動力にするコツを知っているのですね。
ストレスは、そういうやる気を高めるエネルギーになります。「負けていなかったら、ここまでがんばれなかったかもしれない」、そんなエネルギーのもとになる、起爆力にもなるのです。
 これは、たくさん試合に出て、経験を積んでいて、「こういうときにはこうしたらいい」ということをいろいろ学習しているからでもあります。

 ストレスを経験して、それにどう向き合ったらいいかというコツを身につけると、一歩、不安を乗り越える力がつきます。そうやって少しずつ自分の対応力を高めていくと、ストレスがそんなにマイナス材料にならなくなっていきます。
 これを「ストレス耐性」がつくといいます。
「マイナスのものだ」「自分はこういうのが苦手だ」と思ってクヨクヨしつづけていると、経験したストレスは心の傷になっていきます。それを「次のときに参考になるいい経験をした」とプラスにとらえられれば、ストレス耐性エネルギーにできます。

 たとえば、中学受験に失敗してしまった。つらいですよね。大ショックです。
「自分はダメだ」「自分はバカだ」とクヨクヨしつづけている人は、その失敗が心の傷になりがちです。
 そこを、「今回はうまくいかなかった、このくやしさをまた味わうのはイヤだから、高校受験は絶対に失敗しないようにするぞ」と考えられれば、受験の失敗もまた〝いいストレス〟だったということになります。
 ストレスを悪者扱いしすぎないほうがいいのです。

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コメント

restart20141201 スポーツの世界は、 ハラスメントと暴力、 ブラックまみれ。 そりゃ耐性つきますわ、 多くの挫折者を生みながら。 9ヶ月前 replyretweetfavorite

thinktink_jp "たとえば、中学受験に失敗してしまった。つらいですよね。大ショックです。 「自分はダメだ」「自分はバカだ」とクヨクヨしつづけて..." https://t.co/c2WeTGx7AU https://t.co/JWNEhKbsbU #drip_app 9ヶ月前 replyretweetfavorite