週刊ダイヤモンド
【
第4回】”第二の革命” ~震源地米国の“独り勝ち” (前編)
シェール革命の震源地、米国では今、空前の開発ブームが沸き起こっている。ガスは次々と生み出され、それに携わる労働者たちの懐も潤う。米国南部テキサス州で開発現場の最前線を追った。(前編)
「これが僕に最高の“自信”を与えてくれたものさ」
3月28日午後、米国南部テキサス州の中心都市ヒューストン。待ち合わせた男性は、スターバックスの中でいきなり、ジャムの瓶に入った黒いどろどろした液体を取り出した。
黒い液体といってもコーヒーではない。男性は「これがテキサスで取ったシェールオイルだよ」とサングラス姿に真っ白な歯で笑ってみせた。手に取ると、ガソリンスタンドでも嗅いだことのない強烈な臭いがした。
この男性は、現在ヒューストン市内で、シェールガス開発の地質調査などを行うコンサルタントのポール・ガルビーさん(28歳)。コンサルタントとはいうものの、彼はつい最近までガス開発の現場のど真ん中で働く「ドリラー(掘削者)」と呼ばれる労働者だった。
だが、湧き出るシェールガスが彼の人生を一変させた。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。
2432
false
この連載について
週刊ダイヤモンド
米国発の「シェール革命」が世界を揺るがしている。大量の“金脈”の誕生で、米国は新たな存在感を際立たせ、世界のエネルギー資源をめぐる既成概念を破壊しつつある。一体、シェールは世界の何をどう変えるのか、日本は大きな変化にどう対応すべきなの...もっと読む
著者プロフィール
2013年に創刊100周年を迎えた『週刊ダイヤモンド』は、書店で一番売れているビジネス誌。昔も今も“ビジネスパーソンのパートナー”として、常に変化する時代をキャッチし、鋭く取材対象に斬り込み、わかりやすく読者にお伝えしてきました。その中から選りすぐりの記事をお届けします。
※ cakes版では、一部の漢字が簡略体で表記されている場合があります。内容は『週刊ダイヤモンド』本誌の編集当時のものです。